マティス、ドガ、セザンヌ、モネなど19~20世紀にかけて活躍した印象派の巨匠たちは、何と闘い、何を夢見たのか?
「楽園のカンヴァス」で注目を集めたマハさんが、これらの巨匠たちとともに生きた女性の目を通して綴る”読む美術館”。2009~12年「すばる」誌に掲載された短編4編を収める。
物語(ジヴェルニーの食卓)~パリを後にジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘「ブランシュ」がいた。破産したパトロン一家を引き取り、黙々と制作を続けた巨匠の目に映ったものとは・・・。
現役のキュレーターでもある著者でしか為しえなかったと思われる印象派の巨匠たちの人間臭い物語はとても新鮮で、興味深かった。(お勧め度:★★)