お盆も過ぎて、朝夕、大分涼しくなったこともあり、久しぶりにレコードを聴いた。
回っているのは、リッカド・ムーティがフィラデルフィアを指揮して収録した「展覧会の絵」だ。EMIの「世界音楽全集」の中の1枚。
フィラデルフィアと言えば、かってユージン・オーマンディによって世界の一流オーケストラに鍛えられ、その豊麗な音は一時代を風靡した。
このレコードは、78年3月15&18日に収録された。この時期はオーマンディ最晩年と重なるが、オーマンディによって後任に指名されたムーティとしては、張り切って仕事にあたったに違いない。
その影響もあってか、再生される音楽は、いかにも溌剌としていて耳障りがよく、あるいは、この曲の持つ一種の暗さにはそぐわない気がしないでもない。
それにしても、久しぶりのLP音楽は、懐かしさも手伝って心に浸みた。