風のたより

つれづれに

              「うだつの町」のお雛様

2012-02-16 | Weblog



「うだつの町」として知られる岐阜県美濃市の街並みでは、今町家を飾るお雛雅として
七十カ所の店舗や民家の中でお雛様が飾られています。
さっそくお友達と出かけてみました。

大通りから横にちょっと入ると、すぐに「うだつ」の町並みの通りに出ます。





これがその「うだつ」ですね。
屋根の両側を高くして隣家への延焼をくい止める為に作られた一種の防火壁で、これが高ければ
高いほど裕福な家ということで富の象徴でもあったようです。

そこから「うだつが上がる、うだつが上がらない」などという言葉が出てきたんですね。








美濃市泉町にある昔紙問屋だった「今井家」では、美濃和紙を使った珍しいお雛様が並んでいました。
昔のこの地の名前をとり「上有知(こうずち)雛」というのだそうです。





親王様と三人官女の着ている物のほか、お道具類の一部も和紙が使われています。
友禅紙や民芸紙など二十数種類の紙を使い三週間以上かけて作られたのだそうです。
和紙のお雛様、、、これは珍しいですね。





このほかこの今井家には、入り口近くには、旧家の御蔵から出てきたという珍しい江戸時代のお雛様が
お出迎えしてくれました。
着物の中には綿が入っているのだそうです。

何百年も大切にされ今に残った貴重なお雛様です。
鄙びた中に時代の重みが感じれるお雛様です。




この今井家は、江戸時代に建てられた商屋で、間口十二間(約22メートル)、奥行八間(約14.5メートル)
もあり中に入ると重厚な趣があり、庭の奥には「水琴窟」と御蔵のある立派なお宅です。





帳場から続く居間。





町家特有の格子戸から差し込む光がいい雰囲気をかもし出しています。





奥庭に作られた水琴窟。
上から水を流すと水琴窟から「カラン、コロン」と鈴を転がすような軽やかな音色がしました。





今井家のほかにも店先や土間に飾られたお雛様をあちこちで見ることができます。
このお店には、あかりアート展示の時作られた美濃和紙で出来た大きなランプが一緒に飾られていました。








町を歩いていると、江戸時代のお雛様のほかにも、明治時代のお雛様や立派な御殿飾りのお雛様を
見ることができました。





「うだつ」の街で見た一足早いお雛様。
さあー、我が家のお雛様もそろそろ出さないと、、、、、