娘と孫をセントレアで見送った後、常滑で下車し久しぶりに常滑散策を楽しみました。
無事に見送った安堵感で、まだまだ暑い日でしたが気分は爽快で足取りも軽く「やきもの
散歩道」を辿りました。
道の途中で出会った見事な焼酎瓶の並んだ塀のある古い工場跡。
この辺りでは何度か映画の撮影が行われた所なのだそうです。
雰囲気ありますね。
近くの店のおじさんがわざわざ出てきて説明してくれました。
常滑というと“ 土管と煙突のある街 ”というイメージがありますが、
細い路地を登って行くと道々に並ぶ土管の塀と味のある煙突が目に付きます。
この土管の壁、実は釜から出した時に検査ではねられた不良品だったものを
並べたのだそうです。
今で言う「エコ」ということでしょうか?
検査は焼きあがった物を水に浸け気泡が出たものはダメだったとか。
曲がりくねった坂道を辿っているうち、なんだか道に迷ってしまいましたが
高台から常滑の象徴の土管と煙突に出会いました。
煙突は今ではもう使われることもなくなり、取り壊すには費用がかかるため
市からの援助で保たれているのだとか。
今や常滑の立派なシンボルです。
いつまでもこのままでいてほしいですね。
常滑の細い路地を歩いていると、以前行った尾道を思い出しました。
尾道も階段と細い路地裏の道が続く街でしたが、この常滑もどことなく似ています。
蔦の絡まる煙突を眺めたり土管の道を登っていくとばったり出会う作家さんの店。
ここでお店の店番の方と休憩をかねておしゃべり、、、
ひと休みさせていただいたあと、また細い路地を辿ります。
大きな水盤に緑のホテイアオイの葉がきらきら光っています。
このあたりは常滑独特の焼き物が並ぶお店があちこちに見られ、こっちの店、あっちの店と
覗いてみるだけでも楽しいものです。
所狭しといっぱい並んだ焼き物の数々、、、、
どれもよく見ると味のある面白いものが多く、ついつい覗き込んでしまいます。
大きな水盤、、、、こんな使い方もいいですね。
どうやら登り窯のあるところに出たようです。
ここも今では使われることもなく観光客の一番の見ものの場所になっています。
この登り窯、昔は何軒かの窯元が下から上へと順番で場所を変えて使われていたのだとか。
下の焚口と一番上の焚口では出来上がりに違いが出るのだそうです。
“ どっちがいいのですか?”の問いに“ そりゃ、火が回る上だよ”と答えが返ってきました。
この登り窯の裏手に回ると明治22年に開設された有名な10本の煙突に出会います。
この10本の煙突は、両端が高く中央が低いU字形で、8室ある焼成室全体に焔が均一に
回るように工夫さてているのだそうです。
この10本の煙突は今では国の重要有形民俗文化財になっています。
次回も常滑散策が続きます。