バス会社でのアルバイト

昔、某観光バス会社でアルバイトをしていました。
通称「ボーイ」。
ちょっとした団体や学校の遠足など、特にガイドの必要が無い場合の添乗員です。
とは言っても、専門的なガイドをしないだけで、バック誘導や安全確認、乗客の世話など表向き女性ガイドさんとほぼ同じ仕事です。

ガイドさんに混じっての仕事もありましたが、辛いパターンもありました。
遠足なんかでは、だいたい学級ごとでバスに分乗するんですが、例えば６台中２台の添乗員がボーイで他の４台が女性ガイド。
我々ボーイが当ったクラスの男子生徒からはお決まりのクレームが…
「なんで俺らのとこは男やねん」

割と長くやってたので、役得というか思い出に残った仕事も幾つかあります。
いつだったか、マドンナが来日して今は無き大阪球場でコンサートをした事がありました。
私は、その時のメンバーの送迎を担当しました。
さすがにマドンナ本人は、豪華仕様のサロンカーとはいえバスには乗りませんでしたけど。
話しかけられても英語がほとんど分からず、笑って会釈しか出来なかったのがちょこっと情けなかったです…
ファンの追っかけ対策で、刑事が同乗する様な物々しい感じの仕事でした。

あと、PLの花火芸術へ向かう団体の添乗も思い出に残る仕事でした。
駐車場でお客を下ろし、冷房の効いた車内で、乗務員に配られる仕出し弁当を花火を見ながら食べる。
まともに見るだけでも一苦労のこの花火芸術。
これには役得を感じました。

今まで幾つかアルバイトをしましたが、この仕事が一番楽しかったです。
昔から交通関係の仕事には興味があったし、いろんな所へ行けたしね。

ただ、今思えば一つだけ悔やまれる事があります。
なぜガイドさんと、もっと仲良くしておかなかったんだろうと…　

（※　画像はイメージです。本文とは一切関係ありません。）