Iron Maiden - Hallowed Be Thy Name (live)
私には、何千回、何万回聴いても飽きないロックの名曲というのがある。そして、その中で「血沸き肉躍る」という感じの興奮する曲がある。それは、例えば、クリームの「ホワイト・ルーム」だったり、シカゴの「長い夜」だったり、ELPの「Karn Evil 9(邦題:悪の教典#9)」だったりする。
1982年3月に発表された、この曲は世に知れ渡ってからもうすぐ40年だ。未だにこの曲の魅力は色あせていない。やはり、血沸き肉躍るのだ。
起伏のあるリズム展開、メロディアスなギターによるユニゾン&ハーモニーの印象的なリフレイン、そして、ドラマティックなメロディと感情の込められたヴォーカル。フック(ひっかり)のある曲の展開は、非常に耳に残る。
そして、やはり聴きどころは、後半の見事なギターによる鬼気迫る演奏!ツイン・ギターによるバトルと実に爽快な協調!ロック・ギターのカッコよさを次々と決めまくる。マイケル・シェンカーの「ロック・ボトム」のギターソロに匹敵する見事な高揚感だ。ロックを聴いていてよかったーと思ってしまうスリリング感。そこに、入ってくるハイトーンのヴォーカル。そして大団円。
すべてが完璧だ。この曲にはこのバンドの魅力が凝縮されている。
歌詞は死刑囚が処刑を迎えるにあたって、色々なことを考えるという暗い話だが、分析してみると、死の直前の人間の気持ちをうたい上げた作品ともいえる。普遍的な人間の心理を歌ったとも捉えられる。
曲名であるサビの部分で繰り返される慣用句は日本語にすると「御名をあがめさせたまえ」というキリスト教の言葉で、日本人風に表現すれば「ああ、神様!」みたいな感じだろうか?
「あがめる」というのは「聖とする」という言葉で、尊ぶということだから、「神様を尊びます」というのが直訳なのだろうが、やっぱり、日本人風なら「神様!」というイメージかもしれない。
ライブ画像は、たぶん30年前以上のもの。でも、音がかなりいい。
このヴォーカルの人は、パイロット免許を持っていて、世界ツアーの時は、機材とメンバー、ローディー等をバンド専用の旅客機に載せて、機長を務めるというとんでもない人。パイロットと言えば、頭が良くて、運動神経が良くて、目もよくないといけない。それで、ロック・ヴォーカリスト!すごいなー。
バンド名を今回のブログの表題から抜き、本文にも載せなかったは、意図的なものです。
とにかく、大好きな曲です。まさに、イギリス人だから作れた曲、ブリティッシュ・ロックだと思います。