前回の記事「STABATO MATER」についてお話ししましょう。
本「STABATO MATER」の著者はTiziano Scarpa (ティツィアーノ スカルパ)、
1963年、Veneziaで生まれました。
2009年にこの作品でイタリア最高の文学賞のストレーガ賞と
スーペルモンデッロ賞を受賞。
題名の「STABATO MATER」は「悲しみの聖母の祈り」と題される聖母讃歌で、
多数の作曲家が曲をつけていますが、Venezia生まれの作曲家
「Antonio Vivaldi」もその一人です。
↑の写真のポスターは私たちがよく目にするヴィバルディの肖像ですが、
本人かどうかは確実ではないそうです。
この写真の、この道は 2010年春に実は何度も通っていたのです。
(宿泊していたホテルが近かったので・・・)
その時は「なんでこんなところにVivaldiのポスターがあるんだろ?」ぐらいの
感覚でしたが、あとでこの左側が「ピエタ教会」、右側が現在もあるホテル
「メトロポール」だとわかりました。
どうして建物の一部がつながっているかって・・・
それはヴィヴァルディが司祭を務め、音楽を教えていた孤児院の「ピエタ養育院」が
現在の「メトロポール」の位置にあったからなのだそうです。
↑の絵の橋の左が従来の「ピエタ院」
↑が現在。
橋の位置は変わっていませんね。
↑の2枚はWikipediaからお借りしました。
↑は私の撮影したホテル「METROPOLE」、
向こうにピエタ教会があって、右に細い通りがあります。
それが一番↑の写真の道というわけです。
通りに入り、教会側の壁にはプレートがありました。
前置きが長くなりましたが、物語の主人公が「Vivaldi」というわけでは
ありません。主人公は16歳の孤児、生まれてすぐこの「ピエタ養育院」の
いわゆる「赤ちゃんポスト」に置かれて、ここで育った少女です。
「チェチーリア」と名付けられました。
・・・次回へ続きます・・・