「靴を買ってやる」「わ~い!やったね」
閉店後、小雨の中、駅まで歩いて行く。これがまた珍道中。さっさと歩く息子。必死で後を追う母。歩き方にもチェックが入る。背中丸いんじゃないの、もっと背筋を伸ばして歩いたら、どうも歩き方が悪いなぁ
セレオの上の階にあるスポーツショップで、以前の靴は皮で重く、蒸れやすいので、はきやすいチャックのついたスニーカーを買ってもらいました。今はちょとセール期間なのですが、1万円ほどしました。帽子を買ってくれるというのですが、なかなか似合うのがなくて「やっぱ、いいよ」ということになり、きのう、雨でびしょびしょになったリュックを見かねて、もう少し丈夫なリュックを買ってくれました。
「次はユニクロ」「あたしの?」「そのみっともない格好はよくない」と言って、プリティーウーマンでなく、プリティーばぁさんは、パンツとシャツを買ってもらったのでした。「どうしてその色かなぁ、もっとコーディネートを考えなさい」
エレベーターで下っている時に、ちょと嬉し涙で、目がうるうるしていたら、「そのマリア様のペンダントはいいね」「稲川神父さまが祝福してくれたんだよ」とOKがでたのはペンダントだけでした。
子育ても一段落したころ、キャリアウーマンに憧れて、バイトから準社員、正社員と頑張っているおばさんだったのですが、自宅で喫茶店をしているとどうもなりふり構わず、綺麗にしようという気持ちが薄れていったような気がします。おまけに65歳だ、高齢者だなどと言われる訳ですから、美しくなんて、心の中が美しければいいのだと思っていたけれど、やはり表面的に美しくあると、心も美しくなれるような気がします。
そうそう、夜は、髪を切ってもらいました。「短くきるのって大変だよ」
今日は、背筋をのばして、ばぁさんはしっかり笑顔で店にいます。