作詞家、なかにし礼さんの訃報が飛び込んできた。数いる作詞家の中でも大好きな作詞家であったので、大変残念な思いである。大変親しみを感じていたが、それは、20年ほど前に渋谷の電力館で行われたなかにし礼さんの講演会に行ったことがあるからである、そんなに広くない会場だったので、かなりの至近距離で、彼の人生というか作詞家になるまでの様々な人生物語を生の声で聴くことができた。小樽での生活、駄目なお兄さんのこと、シャンソンの訳詞をやっていたこと等盛りだくさんの内容であったが、一番印象的だったのは、小樽の鰊漁を舞台とした「石狩挽歌」の背景を詳細に話してくれたことである。
数多くのヒット曲の作詞を手掛けているが、その才能は群を抜いている印象を持つ。素晴らしい曲がたくさんあるが、自分の好きな曲を10曲ほど下記に選んでみた。昔懐かしの曲ばかりであるが、詞をじっくり味わうとさらに魅力が増す。
自分の好きな曲10選(順不同)
・雨がやんだら 朝丘雪路
・グッド・バイ・マイ・ラブ アン・ルイス
・わが人生に悔いなし 石原裕次郎
・石狩挽歌 北原ミレイ
・ホテル 島津ゆたか/テレサ・テン
・今日でお別れ 菅原洋一
・時には娼婦のように 黒沢年男
・北酒場 細川たかし
・手紙 由紀さおり
・霧のハレルヤ、天使の誘惑、夕月、雲にのりたい等 黛ジュン
最近では、終活の一環として、石原裕次郎の歌う「わが人生に悔いなし」の詞に心を打たれている。また、大学時代であったが、黛ジュンの曲はどの曲も大好きであった。「ホテル」は原曲ではなく、テレサ・テンのカバー曲として大好きな曲で、歌詞もなかにし礼さんらしく大変気に入っている。「石狩挽歌」は、何度聴いても鰊漁の情景がつぶさに浮かんできて感動的である。これからも彼の作品の歌詞をじっくり味わっていきたいと思う。ご冥福を祈りします。
「わが人生に悔いなし」 https://youtu.be/YnhIDLdxzAE
「石狩挽歌」 https://youtu.be/L7vXAukisMo