13日間東京に滞在していたフランスからの珍客がついに離日した。早朝飛行機は9時出発、タクシーで5時半出発なので、体調を考え、空港への見送りは妻に任せた。年寄りなので滞在中何かあったというのが一番心配していたことで、大きなトラブルもなく無事離日してくれてほっとしている、長いようであっという間に過ぎた感もあるが、とにかくいろいろあった。滞在中訪れた観光地は、品川宿、浅草、フェリー乗船、お台場、渋谷、太田記念美術館(浮世絵)、横浜(山下公園、中華街、港に見える丘公園)、鎌倉(大仏)、小田原(城)、新幹線、旧芝離宮庭園、東京タワー(屋上展望台)、東京駅舎、皇居(二重橋)、銀座、上野公園、浜離宮庭園(ティセレモニーお点前)とバラエティに富んだものになった。ただ、スケジュールが段々きつくなり、当初予定していた旧古河庭園(バラ、都電)は断念した。ホームパーティを含め三度我が家で食事のおもてなしをした。二人とも足が弱いので、エレベーターを探すのに苦労したが、やはり観光するにはある程度歩かないと行くところが限られてしまう。エレベーターを利用しようとすると歩く距離が増えてしまい痛し痒しでもあった。
ホテルの手配、旅行プランの作成、英語による案内ガイド、カメラマン、夜の食事のおつきあい等毎日の段取りについて紙の旅程表を用意したので、彼らからは絶賛の嵐であったが、まさに大名旅行といえる。義理の兄にも2日ほど車を提供してもらい、アテンドを手伝ってもらったので大変助かった。そこまでケアしてあげる義務もないかも知れないが、カナダのビクトリアでのコンドの隣人というくされ縁だけで、長いおつきあいが続いている。日本大好きな老夫婦から頼りにされているので、むげにすることもできないのである。それでもやはり生活パターンが違うので、合わせていると、こちらの方がヨレヨレになってしまう。奥さんが話好きで、好奇心が強く質問攻めなので疲れる。昼間には必ずカフェに入り、夜も外食が続くと胃も疲れてしまう。外食は、夕食を8回、ランチを2回つきあった。夕食は、回転ずし2回、居酒屋2回、洋食グリル(お台場夜景)1回、しゃぶしゃぶ1回、うどん専門店1回、日本食レストラン1回であった。ランチの回数を減らすため、工夫して、滞在の後半は、午前中はゆっくりしてもらって、ランチ後の午後からアテンドするようにして、負担を軽減させてもらった。
しかし、毎日普段使わない英語ばかりで会話しているので、疲れるし、喉のほうもおかしくなってしまった。それでも、人のために喜ばれる何かをしてあげることも「鶴の恩返し」と考え、できる範囲でもてなすことにしている。観光資料を集めたり、レストランを探したり、イベントを調べたり、乗り物のスケジュールを調べたり、いろいろ準備作業もあったが、実際に東京を歩いて見るとまだまだ観光客に優しいとは言えないことも目立つ。東京の電車網は便利だが、乗り換えが大変難しいこともよくわかる。撮った写真はすべてUSBメモリーに保存しプレゼントした。超過密スケジュールが続いたので、暫くの間は静かにして、いつも通りの日常を取り戻したい。
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