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浮世絵展の思い出~ドイツ初の摺りの実演

2024年11月18日 09時56分41秒 | 芸術

36年前、ドイツに駐在していた時、11月17日からフランクフルトで浮世絵展を開催する機会を得た。なぜ急に思い出したかというと16日にクロームキャストを使って、ユーチューブを大きなテレビ画面で見る操作方法を子供に教えてもらっていた時、たまたま浮世絵展で浮世絵の摺りを実演しているユーチューブの動画を見たからである。もともとVHSで撮った動画をユーチューブに変換したもので、こんな動画があることも忘れていたので、しっかりと見てしまった。摺りの実演見たことありますか?
                                        
展覧会は、長野県の松本市にある日本浮世絵博物館の酒井コレクション(収蔵10万点)とのコラボで、1988年11月17日から12月9日まで、カウンター前のプラザスペースで日本から運んだ50点近い浮世絵を展示し、ドイツでは初めてという摺りの実演も行ったものである。展示された浮世絵は、すべて江戸〜明治時代に摺られたもので、高いものでは、1点で何百万円もするような作品もあり、保険をかけたほどである。また、浮世絵に傾倒したゴッホが描いた絵画のオリジナル作品も2点(ともに歌川広重)展示し、ゴッホの作品も印刷物であるが、オランダのゴッホ美術館から取り寄せ、比較展示し、注目を浴びた。

浮世絵は、絵師、彫師、摺師という分業で製作されるが、日本から数少ない摺師を招き、ドイツ人の前で摺りの実演を何回か行い、この展覧会・実演は地元の新聞やテレビでも取り上げられるほど好評を博し、当初の2週間を3週間に期間延長したほどであった。浮世絵の鑑定も行い、現代に実際に摺った作品も1点8000円位で販売し、かなりの売り上げを得た。その一部の作品をお礼としていただいたので、今でも大事に保管し、我が家の壁を飾っている。特に、美人画は、色鮮やかで我が家を明るくしている。これきっかけに浮世絵に興味を持つようになり、松本の浮世絵博物館にお邪魔したこともあった。今は、代替わりして、息子さん達が帝国ホテル前と浅草の参道で浮世絵のお店をやっている。懐かしい思い出である。

画像は、歌川広重の「名所江戸百景・亀戸梅屋舗」(1857) 及びゴッホの「梅の花」油彩(1887)


浮世絵展・摺りの実演映像: https://www.youtube.com/watch?v=SVLJXkNxfNQ





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