雨時々晴れ。最低気温1.9℃、最高気温26.4℃。
夜半、大きな雨音が聞こえていたが、朝方は晴れ間ものぞいていた。日中は晴れ間と雨が交互に入れ替わるとても不安定な天候だった。八月も非常に早いスピードで過ぎている。午後、再び晴れ間が出たころを見計らって散歩に出かけた。
風は強かった。風自体は見えないけれど、周りの景色が変わるので、そこに風が吹いているのがわかる。木々の枝は揺れ、笹も草も風になびいて首をかしげる。雲はちぎれて空を駆け廻る。それらの姿が刻一刻変化し続けているさまはエネルギーの変換そのものだ。
「風とゆききし 雲からエネルギーをとれ」(「農民芸術概論綱要」)と賢治は書いている。自然の現象を全身で感じ、醸成し、刻まれる賢治の言葉にはハッとさせられることばかりだ。そのような賢治の言葉に会いたくて、1923年の今日の日付を持つ「噴火湾(ノクターン)」を久しぶりに読み返した。こちらは自身の心情が吐露されていて、切なさが迫ってくるようだった。