GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

へらへらぼっちゃん

2007年10月05日 | 小説
 パンクロッカー兼作家、町田康(まちだこう)の小説にはまっています。

 僕が町田作品ではじめて手に取ったのは『へらへらぼっちゃん』なるエッセイ集。一話目の「旅人・遊び人」を立ち読みしてみました。



“遊んで暮らしたいなあ。考えていると電話が鳴る。出てみれば、一応の面識はあるが、さほど親しくはない年少の知人。用件を話す。用件が済んで切りぎわ、世慣れた調子で吐かす「今度遊ぼうよ」憤激する小生。遊んで暮らす、ということが大変にむつかしいというのは、このようなふざけた輩が居りやがることからも知れる。”(以上引用)

 遊んで暮らしたいのに、誘って来た友人に大して憤慨。不条理です。不条理なのだけど、なぜだかわからないのだけど、100%共感している自分に気づきました。

 いや、ちょっと待て、俺はこんなにもひねくれてないよ。友人に逆ギレって、なんだよそれ。もし俺が誘われたら、それはそれは喜んでかけつけ・・・。

 ん?あれ?・・・・。

 ・・・・。ない。・・・・。誘われた記憶がない・・・。なんということだ、友人を誘った記憶は多々あるのだけれど、誘われた記憶がこの数年一度もない!

 そう、このひねくれた性格が災いしてか、もはや友人と呼べる存在は数人しかおらず、その数人もこちらが思っているだけで、向こうが思ってくれているかは全くの未知数という、非常にせつない今日このごろなのです。

 そんな的確な自己分析をしているうちに、少しづつ自我が崩壊していく音が聞こえ始めてきたので、そんな自分をごまかすために、友人なんていらねえ、遊びなんてクソ食らえ、せいぜい弱者同士でなぐさめあっていればいいさ。いひひ。

 ・・・ごめん、やはり共感100%。

 というふうに、とてもおもしろいので、ぜひ読んでみてください。

 どんまい。