沖縄の高級果物
植物としては既に沖縄の植物『マンゴー』で紹介済み。その中で、「マンゴーは結実期に雨に打たれると落果するらしい。結実期はちょうど沖縄の梅雨時」と書いてあるが、まったくその通りで、記録的な雨量となった今年の沖縄の梅雨で、職場に3本あるマンゴーには幼果もごく少なく、成熟果実は1個も収穫できなかった。
気温条件で言えば、沖縄はマンゴーの栽培に適している。結実期に梅雨さえなければ露地栽培できる。値段の高いマンゴーである。そういうことであれば、沖縄の民家の庭に植えられることも多かろう。値段の高いマンゴーを、ウチナーンチュは庭に出て、ひょいともいで、ガブガブ食うことができたわけだ。でもまあ、残念ながら、である。
生産者はビニールハウスで栽培している。ビニールは雨避けとしてのビニールで、温度調整は必要で無い。その分、手間はかからないと思うのだが、マンゴーは高い。その価格には手間賃だけ で無く、「美味しい」という価値が付加しているのだろう。確かに、その価格に見合う美味しさは十分あると私も思う。
高いものは1個5000円以上もするらしいが、私が食べるものは近所のスーパーで売られているもので、大きさが十分でないとか、少し傷が付いているとかの理由で、値段が安くなったもの。見た目は良くないけれど、味はちゃんとマンゴーの味がする。それを半分に割って、片方に付いた種を削ぎ取り、種にへばりついた果肉をしゃぶり取った後、皿に盛った果肉にかぶりつく。果汁が口の横から滴り落ちる。美味いぜ!
マンゴー
ウルシ科の常緑高木。国内では奄美以南に分布する。
いくつかの品種があり、ペリカンマンゴー、アップルマンゴーなどが有名。
→植物としてのマンゴー
記:ガジ丸 2006.9.21 →沖縄の飲食目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行