もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

セウォル号慰霊祭

2015年04月17日 | 社会・政治問題

 朴槿恵大統領が、慰霊祭への参列を遺族から拒絶された。

 同事故に対する疑問や不手際を列挙すると、事故時の密会疑惑による所在不明、救助隊の練度不足、癒着で船主の不正を防止できなかった海運当局、慰霊祭当日の外遊設定、等が挙げられる。全てを朴大統領の責任とすることは酷であるが、朴大統領の指導力や情報発信能力について疑問視できるものである。法治国家では許されない遡及法まで作って事故船の船長と乗組員を訴追したものの支持率に代表される評価を好転できずにいる。さらに船体の引揚げを表明したものの、業者の選定に当たってはサルベージで世界屈指の実力を持つ日本企業を外すとの噂もあり、初動において日本からの救援申し出を拒絶したことと併せて考えれば、反日感情を利用して支持率の向上と延命を図ろうとの意図は明白であるものの、遺族の心情には届いていないようである。激情で劇場型パフォーマンスの国民を鎮静させるためには、さらに激越で攻撃的な言動が必要であろうことは容易に推測できる。こうしてみると、朴大統領が任期を全うしたとしても、元大統領としての余生は平穏ではないようである。

 中国の背後に逃げ込むお得意の戦術が取れない純然たる国内問題、朴大統領の今後やいかに。