BSの番組で、新選組を観た。
かねてから新選組の中でも、土方歳三の生き方に共感する自分としては、久方ぶりに接した題材であった。云うまでもなく土方は結成時の隊長を含む首脳を排除して、武士になることを最大の目標とする「判り易い近藤」を隊長に担ぐことで隊士の団結を図るとともに渉外と隊務の全てをこなすことで、現在我々の知る新選組を作り上げた最高の№2である。指揮官を操る№2と云えば胡散臭い印象を与えるが、大政奉還以後も残存の隊士を率いて函館戦争まで転戦したことを思えば、近藤に負けないカリスマ性と人望を兼ね備えた人物像が浮かぶ。享年は34歳であったが、人生50年の当時でも壮年以下の年頃であろうし、そんな年齢で多くの若者からの生死を超越した信頼を得たことは、ますます土方を魅力的に感じさせる。自衛隊員としての現役時には、自分の統率力と徳育で「果たして何人の部下が自分と生死を共にしてくれるだろうか?」と自問したものであるが、世の管理職にも同じことを問い掛けたいものである。
新選組のファンと理解者にとっては的外れな文意であったかもしれないが、土方歳三賛美の気持ちは御理解いただきたい。