竹下派の統領竹下亘議員が総裁選で石破氏支持に傾いたと報じられ、総裁選で石破氏が善戦できる雰囲気になってきた。
石破氏は防衛庁長官(防衛相を含む)時代には防衛スペシャリストとして十分な存在感を示したが、近年は何やら影が薄い印象である。憲法改正論議では9条2項の削除と自衛隊(国防軍)の明記を主張して相変わらずの感があるが、国家戦略特区担当・地方創生担当相や党幹事長としての政策立案や党内運営に関しては、やや迫力と実行力に不満が残るものであった。現在進行中である北朝鮮の非核化や米国の関税障壁の諸問題に関しては、あまり明確なメッセージを発信しているようには思われない。石破氏の経歴から窺い知れるのは、軍事・防衛に関しては国際的に幅広い人脈・ネットワークを持っていると思われるが、外交関係に関してはどうなのだろうかと不安視するところである。総理・総裁が内政/外交の全てに通暁する必要は無く、適材適所の内閣を構成すれば問題は無いのであろうが、外交・経済オンチのトランプ大統領が世界中に不協和音を奏でている現状から明らかなように、1国の指導者には偏りのないゼネラリストが適任であるように思う。反面、カリスマ性を発揮して日本をの一時代を牽引したものの地に墜ちた田中角栄氏にこりて膾を吹いて以後、党内運営にソツのない能吏的な総理大臣が続いた結果、日本が国際的に存在感と威信を失ったことも事実であろう。
総理・総裁としての石破氏の適格性は未知数若しくは分からないと云うところが本音である。ポスト安倍の世論調査では常に小泉進次郎議員がトップであるように、国民は、強い、新鮮な指導者を求めているように思はれる。堅実で取り立てて失点の無い安倍氏、国防以外は未知数な石破氏、自民党大会はどちらに国政の舵取りを任せるのだろうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます