もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

松原仁議員離党へ

2023年06月14日 | 野党

 立憲民主党の松原仁議員(66歳)が、離党届を提出したが執行部は保留しているらしい。

 離党の理由は、活動の拠点としていたから旧東京3区(品川区・島嶼部)が「十増十減」に伴って東京3区と東京26区に分割されることに起因している。
 松原議員は、新設の東京26区からの出馬を希望しているものの新3区に擁立する意向の泉執行部・都連と対立して解決の目途が立たないことを挙げ、来る総選挙には無所属で新26区(目黒区、大田区北西部)から立候補するとしている。
 松原議員の渡り鳥生活を列挙すると、
・大学卒業後、松下政経塾に入塾(第2期生)
・1985年 新自由クラブ公認で都議選に出馬するが落選
・1989年 無所属(税金党推薦)で都議選に初当選し、当選後に自由民主党に入党
・1994年 新進党結党に参加
・1996年 任期途中で第41回衆議院議員総選挙に新進党公認で出馬し落選
・2000年 第42回衆議院議員総選挙に民主党公認で出馬し当選
・2003年 第43回衆議院議員総選挙でも再選、以後、石原宏高議員との死闘を繰り広げつつも比例の音型等もあって現在まで8回の当選を果たす。
・2009年 民主党代表選で鳩山由紀夫氏の推薦人となる。
・2011年 野田内閣で国交副大臣
・2012年 野田第1次改造内閣で国家公安委員会委員長として初入閣
・2013年 民主党国会対策委員長、民主党東京都連会長
・2016年 空中分解した民主党が改称した民進党に参加
・2017年 民進党に離党届を提出し、「希望の党」設立に参加・総選挙では希望の党公認で出馬・当選
・2020年 立憲民主党に入党
・2023年 立憲民主党に離党届を提出 となる。

 この政治遍歴を眺めると、松原議員の来し方はホボ自民からホボ共産までの呉越同舟船とされる立憲民主党の中にあっても際立っているように感じられが、出処判断の基準を「思想・志操は捨てても勝馬に乗る」に置いておられるかと観れば納得できる。
 船が遭難した場合には沈没する前に先ず船内に巣食っているネズミが逃げ出すとされているが、変わり身に早い松原議員の行動は立民沈没の予兆であるかもしれない。


「白神山地」再び

2023年06月13日 | 美術

 怠惰な自分には稀有の事であるが、今年になって4枚目の絵が完成したので、御高覧を。

 先に掲載した白神山地の対?と位置付けるべく選んだモチーフであるが、如何でしょうか。
 日本画には横山大観、菱田春草等が得意とした「朦朧体」という表現があるそうで、伝統的な日本画の輪郭線を廃した技法は日本画に革新をもたらしたとされている。
 今回は、対象物以外をデフォルメすることの延長として、背景作成には朦朧体を意識して書いてみました。


「白神山地503」(P20)


再掲「白神山地203」(F10)


努力は足し算・・・

2023年06月12日 | 世相・世論

 昨日の産経抄に、《努力は足し算。協力は掛け算》という警句が15年程前に「手帳の高橋」で有名な高橋書店の「メモしたくなる名言」に収録されていると書いてあった。

 昭和60年代末期の幕僚勤務時代のことであるが、幕僚部の計画した作業がチームワークの齟齬で失敗とまでは至らぬものの成功とまでは呼べない結果を招いたことがあった。
 これに対して、1佐部長は幕僚全員を集めて「所詮おまえらは"0"だ。足しても掛けても"0"にしかならない」と口を極めて罵倒した。幕僚の中には2佐室長や旧海軍大学に匹敵する指揮幕僚課程修了者もいたので幕僚全員の能力が0とするのは言い過ぎであろうが、叱られ慣れている上に当該作業に深く関与しなかった自分は神妙な顔を取り繕いながらも「流石に1等海佐。旨いことを言うなぁ」と内心で思っていた。
 産経抄は高橋書店が警句を乗せたのは15年程前としているので、時間的に考えると件の1佐部長の言は彼のオリジナルであったのだろうかと調べてみたが、どうも歴史上の有名人の言葉ではないようである。
 見つけることができたのはYAHoo知恵袋に寄せられた疑問のベストアンサーで《(言ったのは)どこの学校かはわかりませんが、小学校か中学校の「部活の先生」です。これを聞いた当時(2008年)13歳の中学生が「この言葉は、私たちが全然協力していない時に、部活の先生が言ってくれたものです」と高橋書店の「第12回手帳大賞」の「身近な人の名言・格言部門」に応募し受賞しました》とあるので、警句は市井では何年も前から使われていたもので、1佐部長の完全なオリジナルとまでは言えないようである。

 チームで行う作業は、個人が傾ける努力の度合いの総和で成功の程度が増し、1名の重大な瑕疵で失敗に帰す可能性があることや、失敗が許されない軍事組織の幕僚部と云うことを考えれば、今の一般社会では個人のパワハラと糾弾されかねない1佐部長の部下の人格を完全否定した罵倒・叱責も当然であろうか。
 部活の先生の言葉を真摯に受け止めた生徒に対して、「旨いことを言うなぁ」で終わり以後の生活の糧としなかった自分を比べれば、警句の作用も受け手・聞き手の資質・能力に負うところが大きいように思えると今更ながらに反省している。


世の中いろいろ

2023年06月11日 | 世相・世論

 前参議院議員のガーシ氏(51歳)が滞在先のドバイから強制送還され逮捕された。
 ガーシー氏は旅券失効後も、王族との縁故による特別の滞在ビザでUAEに留まっていたが、突然に「貴方はUAEには居られない」と通告されて、着の身着のまま日本直行便に乗せられたとされているので、事実上の厄介払い・国外追放・強制送還であろう。伝えられているところでは逮捕後に「(暴露配信が)違法とは知らなかった」と弁護人に語っているとされるが、氏の「確信的に刑務所の塀の上を歩いて来た」かの来し方を眺めれば、御笑い種である。

 スシローが「ちょいナメ少年」に6,700万円の損害賠償を求めて提訴した。
 今後、裁判所がいかなる判断を下すのか判らないが、株価の下落による資産の減少や、客離れによる逸失利益などは別にしても、風評被害局限のための直接経費だけでも数百万円には達するだろうと思う。
 ある弁護士によると、請求額は高額であるが賠償の請求先に親(保護責任者)が含まれていないことから、他の高額賠償判決に見られるように少年の更生や誠意によって懲戒の効果が現われたと判断された場合には、その時点で和解(以後の賠償を免除)するということになるのではと予想されている。ぼかしの入った迷惑動画で見る限り、少年は中・高生と思われるので、スシローにあっても賠償請求金の全額を得ることは求めていないようであるのが、些かの救いにも思える。

 両者を眺めると、「一種の愉快犯」であることと「そんなオオゴトになるとは思わなかった」で一致するように思われるが、海千・山千の51歳の未熟さが際立つとともに金銭を得る目的もあったことからも51歳ガーシー氏の情けなさが哀れに思える。
 ガーシー氏の護送車に向かって「ガーシー愛してる」と叫ぶ野太い声が報じられたが、彼は暴露配信~炎上~高額収入という一連の行為の何処を良しとしたのだろうかと考えれば、こちらの風潮の方がより重大であるように思える。


参院法務委員会の御難から

2023年06月10日 | 野党

 参院法務委員会がご難続きである。

 ご難は、入管改正法の委員会審議に起きたが、委員長席にダイブした山本太郎議員には懲罰動議が提出され、記者席からの野次で審議を妨害した東京新聞の望月衣塑子記者には苦言が呈されている。これら一連の騒動で幾ばくかの知識(雑学)が入手できた。
 山本議員の例では、法務委員でない議員も委員会場に顔出しができることである。そういえば、予算委員会の映像でも委員席の後ろに椅子が並べられていたので、委員ではない議員も傍聴できる仕組みなのだろう。委員でない議員が臨場するのは、勉強・研鑽のためや野次応援が主な目的であろうが、山本議員のように肉弾特攻を決意した上で臨場しているケースも有るようである。昭和時代の乱闘国会では、本会議場の議長席周辺が主戦場であったが、衛視や警官の防御が固く中々に本懐を遂げることはできなかったように記憶しているが、近年の本会議場での肉弾攻防が無くなった背景は、高齢化の何が国会議員にも及んで突撃を敢行できる少壮議員が少なくなっているためであろうか(笑)。同志の少ない山本議員には、本会議場で議長席に到達することは不可能であることが明らかであるので、委員会を狙うという戦術であったのだろうか。
 望月記者の例では、記者証の強さと議員・メディアの仲間意識・なれ合いが強いことを知った。法廷劇では傍聴席からの野次や大声には裁判長が法廷の秩序維持のために当事者に退廷を命じる場面が多く描かれるが、委員長が望月記者に退席を命じなかったのは国会議員と雖も記者証に対して遠慮しなければならない土壌があるのだろうと思える。仲間意識・なれ合いについては、望月記者の野次は相当な大声だったとされるが、野次に賛意を示すかのように立民・共産の委員は聞こえなかったとしている。一方、メディアの「かばい立は」更に露骨で、何事につけ「任命・説明責任」と「社のガバナンス」を言い立てるメディアであるが、この件に関しては東京(中日)新聞には取材が及んでいないかのようで、東京新聞の意見・対応は伝えられていない。
 ここまで、野次と書いて来たが近ごろは「不規則発言」というらしい。誰の造語か知らないが、不規則発言と聞けば大方の人は、「話すTPO規則を無視」したとするよりは「話し方の規則を無視した」と受け取り、意味不明の言葉を指すと感じるのではないだろうか。

 山本太郎議員・望月衣塑子記者は、世間様からは一定以上の評価と賛同を得ておられるようであるが、自分は、極端な主張と唐突・唯我独尊的行動から信頼のおけない人物と観ているし、両氏を擁護する社会が決して健全ではないと思っているが。サテ