徳島市で活動する知的・身体障害者と保護者のシンクロナイズドスイミングのチームが先日、全国大会に出場し、印象深い演技をした数チームにしか贈られない賞を受賞しました。素晴らしいことです。彼らの練習を見て、学生時代のことを思い出しました。
京都で過ごした大学生のころ、障害者の介助ボランティアをしていました。初めての介助で出会った相手は、筋力などが徐々に低下する筋ジストロフィーを患っていました。体はまったく動かせず、声も出せません。「こうですか?」と何度も聞き直し、迷惑をかけました。その日の帰り道、なぜか涙が出たのを覚えています。
何人もの介助を経験しましたが、健常者なら何でもない動作も困難な場合があります。それでも「できることは自分で」との信念を持っていました。そうした障害者の生き方に触れると、「これでいいや」と投げやりなことが多い自分が、怠けているのでは、と反省させられます。
毎日新聞 2010年6月4日 地方版
京都で過ごした大学生のころ、障害者の介助ボランティアをしていました。初めての介助で出会った相手は、筋力などが徐々に低下する筋ジストロフィーを患っていました。体はまったく動かせず、声も出せません。「こうですか?」と何度も聞き直し、迷惑をかけました。その日の帰り道、なぜか涙が出たのを覚えています。
何人もの介助を経験しましたが、健常者なら何でもない動作も困難な場合があります。それでも「できることは自分で」との信念を持っていました。そうした障害者の生き方に触れると、「これでいいや」と投げやりなことが多い自分が、怠けているのでは、と反省させられます。
毎日新聞 2010年6月4日 地方版