◇人材会社が応募、製作--県の緊急雇用対策
県の緊急雇用対策事業の一環として、人材サービス会社が、知的障害や精神障害のある人を雇用して製作したエコバッグ1万5000枚が完成。今月から広島市中心部の街頭や環境イベントなどで、無料配布を始めた。障害者の働く場を創出しながら、環境意識の向上を広く訴えようという試みだ。
事業は総合人材サービス「インテリジェンス」広島オフィス(中区)が手がけた。バッグは布製で35センチ四方。エコをイメージして、四つ葉のクローバーや木のマークのシールを張り付けている。
同社は県の緊急雇用対策事業に応募し、7月から20~45歳の障害者6人を契約社員として雇用し、製作を進めた。オフィスの一角に作業場を設け、障害者の就業支援の経験があるスタッフらを置いて指導した。シールをアイロンで張り付けていくのが主な作業。働く障害者の意見を基に、効率よく流れ作業ができるよう、机の配置などを工夫した。検品も仕事だ。
スタッフが心がけたのはコミュニケーション。「お願いします」「ありがとうございます」と言葉を交わして職場を活気づけた。最初は立ち仕事が苦手だった人も、次第に慣れて仕事がはかどるように。20歳代の女性は「細心の注意を払って質の良いものを作ろうと思っています」。短期間の雇用だが、スタッフの宮崎聡さん(37)は「働く人の成長が見えた」と話す。
年末までは配布活動で県内を回る。宮崎さんは「好意的に受け取ってくれる人が多く安心した」と言う。障害者の就業とエコ意識の醸成をつないだ小さな試みだが、手応えを感じている。
毎日新聞 2010年10月13日 地方版
県の緊急雇用対策事業の一環として、人材サービス会社が、知的障害や精神障害のある人を雇用して製作したエコバッグ1万5000枚が完成。今月から広島市中心部の街頭や環境イベントなどで、無料配布を始めた。障害者の働く場を創出しながら、環境意識の向上を広く訴えようという試みだ。
事業は総合人材サービス「インテリジェンス」広島オフィス(中区)が手がけた。バッグは布製で35センチ四方。エコをイメージして、四つ葉のクローバーや木のマークのシールを張り付けている。
同社は県の緊急雇用対策事業に応募し、7月から20~45歳の障害者6人を契約社員として雇用し、製作を進めた。オフィスの一角に作業場を設け、障害者の就業支援の経験があるスタッフらを置いて指導した。シールをアイロンで張り付けていくのが主な作業。働く障害者の意見を基に、効率よく流れ作業ができるよう、机の配置などを工夫した。検品も仕事だ。
スタッフが心がけたのはコミュニケーション。「お願いします」「ありがとうございます」と言葉を交わして職場を活気づけた。最初は立ち仕事が苦手だった人も、次第に慣れて仕事がはかどるように。20歳代の女性は「細心の注意を払って質の良いものを作ろうと思っています」。短期間の雇用だが、スタッフの宮崎聡さん(37)は「働く人の成長が見えた」と話す。
年末までは配布活動で県内を回る。宮崎さんは「好意的に受け取ってくれる人が多く安心した」と言う。障害者の就業とエコ意識の醸成をつないだ小さな試みだが、手応えを感じている。
毎日新聞 2010年10月13日 地方版