東日本大震災で中心部が壊滅した岩手県大槌町で、通常は仮設住宅に併設される介護サービスなどのサポート拠点を、独立して設置する計画が進められている。津波による浸水で利用できる土地が限られる中、効率的な運営を目指すもので、全国的にも先駆的な取り組みという。
同町吉里吉里の特別養護老人ホーム「らふたぁヒルズ」施設長の芳賀潤さん(46)らが提案した。同町も前向きで、順調にいけば9月にも立ち上げる見込みだ。
計画では、9地区にできる仮設住宅とは別に、町の中心部に近い大ケ口地区に事務所を建てる。介護が必要な高齢者や障害者らの情報を集約し、ホームヘルパーや看護師らの拠点とする構想だ。生活相談の窓口や障害者に対応した浴室、交流スペースも設けるという。
国土地理院の分析によると、同町は住宅地の52%が浸水。仮設住宅はこうした地域を避け、9地区に点在する形で計2100戸建設される。芳賀さんは「仮設住宅へのサポートを一歩でも前に動かしたい」と話す。
約1800平方メートルの用地は、芳賀さんが理事を務める社会福祉法人が提供。学識者の協力を得て既に同町に持ち掛けており、7月中に関係者の意見を集約した上で、8月中旬にも着工したいとしている。
大槌町では、加藤宏暉町長=当時(69)=をはじめ多くの職員が津波で死亡した。震災への対応が遅いとの声も上がっており、芳賀さんは「得意分野を持つ専門家が町に提案していく」と意気込んでいる。(2011/06/22-05:20)
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時事通信
同町吉里吉里の特別養護老人ホーム「らふたぁヒルズ」施設長の芳賀潤さん(46)らが提案した。同町も前向きで、順調にいけば9月にも立ち上げる見込みだ。
計画では、9地区にできる仮設住宅とは別に、町の中心部に近い大ケ口地区に事務所を建てる。介護が必要な高齢者や障害者らの情報を集約し、ホームヘルパーや看護師らの拠点とする構想だ。生活相談の窓口や障害者に対応した浴室、交流スペースも設けるという。
国土地理院の分析によると、同町は住宅地の52%が浸水。仮設住宅はこうした地域を避け、9地区に点在する形で計2100戸建設される。芳賀さんは「仮設住宅へのサポートを一歩でも前に動かしたい」と話す。
約1800平方メートルの用地は、芳賀さんが理事を務める社会福祉法人が提供。学識者の協力を得て既に同町に持ち掛けており、7月中に関係者の意見を集約した上で、8月中旬にも着工したいとしている。
大槌町では、加藤宏暉町長=当時(69)=をはじめ多くの職員が津波で死亡した。震災への対応が遅いとの声も上がっており、芳賀さんは「得意分野を持つ専門家が町に提案していく」と意気込んでいる。(2011/06/22-05:20)
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時事通信