ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

日田市“第1号”の盲導犬 

2011年06月26日 02時08分43秒 | 障害者の自立
 日田市で“第1号”となる盲導犬が市内丸山の山口昌子さん(39)に貸し出される。現在、山口さんと一緒に共同訓練中。27日から正式に活動を始める。

 視覚障害者の目となる盲導犬は県内では現在17匹が活躍しているという。育成団体(全国9カ所)が希望者に貸与する仕組みになっており、山口さんは九州盲導犬協会から無償で貸与される。導入に必要な訓練・育成費用(約200万円)は大分盲導犬協会(湯沢純一会長)が助成や募金でサポートした。
 盲導犬はオスのインディ(2歳7カ月)。ラブラドルレトリバーとゴールデンレトリバーのミックスで、九州盲導犬協会総合訓練センター(福岡県糸島市)で訓練を積んできた。人の気持ちが分かる繊細な性格という。
 山口さんとインディは5月下旬から1カ月間、共同訓練。同センターで3週間の訓練をした後、現在は自宅で現地訓練をしている。
 歩行指導員の伊藤優子さん(28)とともに、よく行くスーパーや店など生活圏内のルートを確認。子どもが通う小学校や定期的に訪れる保育園に出向いたり、バスに乗車するなどの訓練を重ねている。
 山口さんは、共に治療院を営む夫と小学生2人の4人家族。子どもに手がかからなくなり「1人で動く時間をもっとつくりたい」と盲導犬を希望した。「不安もあるがわくわくしている。インディと一緒に行動範囲をどんどん広げたい」と話している。


生活圏内を歩いて訓練する盲導犬のインディとユーザー(使用者)の山口さん、歩行指導員の伊藤さん(左)=日田市吹上

大分合同新聞

~全国初~最前線で働く消防団員に「こころの専門家」を派遣へ

2011年06月26日 02時02分39秒 | 障害者の自立
消防団員を対象にした派遣は全国でも初めてのケース
総務省消防庁(東京都千代田区:以下同庁)は、東日本大震災時に、身を挺して危険な任務に従事した消防団員に対して初めて、メンタルサポートを行う専門家の派遣を決めた。

家族を失い、自宅までもが・・・消防団員のストレスは想像以上に大きい
今回の震災で、岩手、宮城、福島の東北3県の消防団員の死者・行方不明者数は計249人に上り、同庁では被災地で活動した消防団員について、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの対策が必要と判断。被災地への派遣を決めるに至った。

これまで、各自治体の消防本部に所属する「消防士」(地方公務員)が対象であったが、普段は別の生業(なりわい)を持ちながら、災害発生時や防災訓練などで活動する「消防団員」を対象に実施されるのは今回が初めてのケースだ。


福知山脱線事故でも活動実績がある「緊急時メンタルサポートチーム」
今回派遣されるのは、精神科医や臨床心理士などで構成された専門家集団の「緊急時メンタルサポートチーム」。災害現場で活躍する消防職員が受ける惨事ストレスの緩和を目的に、2003年に創設されたチームだ。過去には、2005年のJR福知山線脱線事故への支援など、これまでのべ30回の事案に対して派遣実績がある。



総務省消防庁

緊急時メンタルサポートチームとは?(総務省消防庁HPより)

緊急時メンタルサポートチーム

 緊急時メンタルサポートチームは、災害現場で活躍する消防職員が受ける精神的ショックやストレスの緩和を目的とし、グループミーティングの進行や消防本部への助言及び情報の提供等の活動を行う、精神科医や臨床心理士等で構成された専門家チームです。
 近年、多数の死傷者が発生したJR西日本福知山線列車事故や幼い命が奪われた埼玉県ふじみ野市プール死亡事故等の痛ましい災害が多発しています。

 このような災害現場で活躍する消防職員が受ける精神的ショックやストレスは惨事ストレスといわれ、身体や精神、情動や行動等に様々な傷害を発生するおそれがあり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に移行する可能性があると指摘されています。
 消防職員は、住民の生命、身体及び財産を災害から守ることを任務とし、24時間消防署で勤務し、ひとたび火災等の災害が発生すれば、昼夜を問わず災害現場に赴き、住民等が注目する中、困難を要する消火活動や救助活動等を行う場面が多く、ストレスを受ける機会が多い職業です。
 さらに、火災等の災害現場において、多数の死傷者の救出活動を長時間にわたり行ったり、自分の子供と同世代の子供が被害にあった場合に自分の家族を想起してしまうなどにより、強いストレスを受けることがあります。
 また、勇敢・献身的といった社会からの大きな期待、その期待に応えなければならないという義務感や責任感、勇敢さを重んじ弱音を吐くことをタブー視してきた組織的な風土等により、災害現場で受けたストレスを悪化させてしまう要素が多い職業的な特徴があります。

 消防庁では、これまでに12件の惨事ストレス事案について、緊急時メンタルサポートチームの派遣を行ってきました。
 現在21名の専門家からなる緊急時メンタルサポートチームが、消防本部の惨事ストレスに対する支援を行うとともに、全国の消防職員の心の健康を確保していきます。


障害者雇用インフォメーション

障害超え自立生活へ 同級生2人でNPO設立

2011年06月26日 01時59分04秒 | 障害者の自立
 障害のある同級生2人が、互いの夢である「家族に頼らない自立した生活」の実現に向け、長浜市木之本町でNPO法人「自立生活センターだんない」を設立した。「障害者はかわいそうで、何もできないという障害観を変えたい」と燃えている。 

 2人は、代表の美濃部裕道さん(23)=同市木之本町、副代表の市川正太さん(23)=米原市春照。県立長浜養護学校の高等部で同じクラスだった。

 市川さんは筋ジストロフィーで、6年前からマスク型の人工呼吸器を使用。手でパソコンのマウスを動かし、コミュニケーションは取れるが24時間介助が必要だ。

 実家で家族の介助を受けながら暮らしているが、「将来の保障はないし、施設に入所するのは嫌だ。ならば福祉的な事業を始め、自立するしかない」。そんな思いを高2の時、美濃部さんにぶつけると、美濃部さんは「10年、20年かかってもやろう」と応じた。

 美濃部さんは大谷大(京都市)に進学。大学院生で現在、事務局長を務める同じく脳性まひの頼尊(よりたか)恒信さん(32)=長浜市木之本町=と出会い、頼れる兄貴分を得た。卒業後、実家の所有する空き家を事務所として改修。家族らの協力でスタッフも集まり、今年4月に開所にこぎつけた。

 頼尊さんを交えた3人は毎晩、チャットで深夜まで議論を交わす。そんな中で「だんない」の名も決まった。湖北・湖東の方言で「心配しなくても大丈夫」という意味。「段が無い」、敷居の無い場を目指すという決意も込めた。

 悩みはホームヘルパー不足で、協力者を募っている。事業の柱となるヘルパー派遣を展開するにも、市川さんや美濃部さんの自立を支えるにも足りていないが、美濃部さんと市川さんは「早く1人暮らしを実現し、ほかの障害者の自立しやすい環境をつくっていきたい」と前を向く。

 問い合わせは「だんない」=電0749(50)3639=へ。


夢の自立生活に向けて一歩を踏み出した美濃部さん(左)と市川さん=長浜市のだんないで

中日新聞

地球村に架ける橋:財団法人たんぽぽの家=高賛侑 /大阪

2011年06月26日 01時52分18秒 | 障害者の自立
 ◇注目集める障害者アート 感動を与える存在に
 あざやかな色彩に大胆なデフォルメ。独特の造形美を生み出す障害者アートがいま注目を集めている。

 近鉄西ノ京駅から車で10分。財団法人たんぽぽの家は、「アート」と「ケア」の視点から多彩なプロジェクトを実践する稀有(けう)な存在である。

 スタッフの岡部太郎さんは「養護学校を卒業した子どもたちが自分らしく生きられる場所を、親たちの手で作ろうという運動を起こしたのが最初です」と歴史を振り返る。

 73年、奈良たんぽぽの会が発足した。会は75年に「わたぼうしコンサート」なるものを催した。障害者が書いた詩に曲をつけ、障害者と健常者のコラボによる公演。それまで施設や家庭に閉じこめられがちだった障害者たちが檜(ひのき)舞台に躍り出たのである。

 感動の渦は全国に波及した。76年には財団法人が設立認可を受け、毎年数十回も公演を行うようになった。そればかりか、91年にシンガポール初の「アジアわたぼうし音楽祭」(現・アジア太平洋わたぼうし音楽祭)が開催された後、十余カ国で公演が続けられている。

 運動に新たな方向が加わったのは94年だ。たんぽぽの家などが中心となって日本障害者芸術文化協会(現・エイブル・アート・ジャパン)を設立し、「エイブル・アート・ムーブメント」を始動させた。

 「エイブル・アート」という造語の意味は「可能性の芸術」。障害者アートを新しい視点から見つめ直し、その可能性に焦点を当てようというのである。

 元毎日新聞記者の播磨靖夫理事長は、障害者キャンペーンの取材を行ったころに作品に出会った「驚きと感動」を次のように記している。

 「福祉施設、養護学校、特殊学級の片隅でホコリをかぶったまま積み重ねられた作品群。そのなかに個性的でキラリと光る表現があった。それらが『私たちを見て』と叫んでいるように見えた」

 主旨に賛同した企業の協力の下、96年からトヨタ・エイブルアート・フォーラムを全国展開。以後、世界8カ国の実践者が集まる国際フォーラムを開催するなど、海外にも多大な影響を与えた。

 近年連携が深まったのは韓国である。各種イベントが催され、京畿道ではエイブル・アート・センターの建設が進行するに至った。

 こうした活動が障害者自身に何をもたらしたのか。私は岡部さんの答えに深く胸打たれた。

 「何よりも障害者たちが自尊心を持つようになったことです。以前は人に助けられる存在だった人たちが、誰かに感動を与える存在に変わったんです」

 知的障害のある山野将志さんの場合、たんぽぽの家に通って絵を描く過程でアーティストとしての自覚を持った。作品がテレビ番組「The・サンデー」の背景に展示され、外国にワークショップの講師として招かれた。変化したのは本人だけではない。家族や周囲の人々の意識が変わり、「障害者」というレッテル抜きで一人の人間として接するようになった。

 たんぽぽの家に事務局を置くエイブルアート・カンパニーは、障害者の作品を仕事につなげる活動を行っており、全国の登録者は66名、作品総数は5800点にのぼる。

 が、岡部さんはアーティストの活躍を歓迎しつつも、「特にその方向だけを目指しているわけではない」と言う。『エイブル・アート』の概念に地域の子どもや高齢者も含め、「社会全体を変えていく裾野の広いコミュニティアート運動を進めていきたい」というのである。

 私は昔、チャップリンの名画「ライムライト」を観たとき、絶望したヒロインを励ます「道端の石ころにも価値があるんだよ」という台詞が胸に染み込んだ。人間は生きること自体が尊い。そして誰にも可能性が秘められている。<ノンフィクション作家>

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 〒630-8044 奈良市六条西3の25の4 電話0742・43・7055

 HP=http://popo.or.jp/

毎日新聞 2011年6月25日 地方版


なるほドリ:県障害者条例の中身は? /熊本

2011年06月26日 01時50分20秒 | 障害者の自立
 ◇「相談体制を整備・充実」 直接声聞き問題解決へ
 なるほドリ 障害者の差別を禁止する条例がようやく県議会に提案されたらしいね。延期されていたんだよね。

 記者 はい。熊本県では「障害のある人もない人も共に生きる熊本づくり条例」といいますが、千葉県と北海道に同じような条例があります。県は障害者団体などと検討委を作り、昨年11月に条例素案を作りました。素案では、障害者が健常者と実質同じ日常生活ができるような「合理的配慮」をしないことを「差別」としていました。しかし、どこまで配慮しなければならないのかという質問が企業などから相次ぎ、説明会を開くため延期されたんです。条例が実施されるのは来年4月の予定です。

 Q 素案から何か変わったの?

 A 県は「条例の目指すものは変わっていない」としていますが、構成や内容は大きく変わりました。合理的配慮をしないことが差別という表記はなくなり、素案で「差別をなくすため」としていた条例の目的は「県民の理解を深め、障害者の権利を擁護するため」となりました。障害を身体的・精神的な障害そのものだけでなく、「障害があるから」と社会生活から遠ざける意識や制度を「障害」ととらえる考え方も弱められました。

 Q え?差別禁止が目的じゃないの。何で変わったの。

 A 4月の障害者基本法改正が最大の要因です。県の条例も、国の法改正に歩調を合わせるつもりで踏み込んだ内容にしていました。でも実際の法改正では、何が差別かという定義も合理的配慮をしなければ差別とも明記されませんでした。そのため、法に準じた内容になったんです。

 Q だけど、法律が踏み込んだ内容でなくても、千葉は差別の定義をして禁止した条例にしたんだよね。何で熊本ではできなかったの。

 A 法律の範囲内で条例を作るという前提を重視したためです。ただ、千葉の条例に問題が生じるわけではありません。

 Q 障害者の人たちはどう思っているのかな?

 A 確かに差別の禁止が明確に盛り込まれなかったことで障害者団体などの失望は隠せませんが、多くの団体は相談体制が整備・充実され県の調整委員会ができることは前進だと条例案の成立を目指しています。

 Q 相談って今までもあったでしょ?

 A 条例にある相談・調整委員会は、障害者への利用拒否や虐待などに特化したものです。直接、障害者と相手の意見を聞いて解決方法を探るのが特徴で、知事への勧告などもできるようになりました。これまでの相談窓口は生活全般が対象だったり、県の委託を受けていても民間団体だったので、当事者同士の調整は困難でした。県は委員会に障害者団体や家族会の人にも委員に入ってもらう予定です。

 Q 条例ができて、よい方向に進むといいね。

 A 成立後は条例の解説書を県が作るから、読んでみましょう。千葉では条例制定後、銀行などのタッチパネル式ATMを使えない視覚障害者に、窓口の手数料を割引するなど、取り組みが進みました。条例は人の生活を規制するというより、互いに暮らしやすい社会にするためにあります。考え行動する契機にしたいですね。

毎日新聞 2011年6月25日 地方版