佐賀市の国道で知的障害がある安永健太さん(当時25歳)が警察官に取り押さえられた直後に急死した問題を巡り、遺族が県を相手取り約4240万円を求めた損害賠償請求訴訟の口頭弁論が10日、佐賀地裁(野尻純夫裁判長)であった。巡査長が無罪となった今年3月の同地裁判決後、初の口頭弁論。父孝行さん(49)は「警察のやり過ぎで健太が死んだことを明らかにして」と改めて主張した。
孝行さんは、警察官による殴打行為の有無のみが争点となった審判判決に対し「なぜ健太が死ぬことになったのかという一番知りたいところがまだ闇の中」と批判。遺族側弁護士は「事件の本質は知的障害者に対する権利侵害。刑事裁判ではそれが一顧もされず、民事裁判では弱者に対する十分な配慮を求める」と意見を述べた。
審判では今年3月、特別公務員暴行陵虐傷害罪に問われた巡査長に、佐賀地裁で無罪が言い渡され、検察役弁護士が福岡高裁に控訴した。
毎日新聞 2011年6月11日 地方版
孝行さんは、警察官による殴打行為の有無のみが争点となった審判判決に対し「なぜ健太が死ぬことになったのかという一番知りたいところがまだ闇の中」と批判。遺族側弁護士は「事件の本質は知的障害者に対する権利侵害。刑事裁判ではそれが一顧もされず、民事裁判では弱者に対する十分な配慮を求める」と意見を述べた。
審判では今年3月、特別公務員暴行陵虐傷害罪に問われた巡査長に、佐賀地裁で無罪が言い渡され、検察役弁護士が福岡高裁に控訴した。
毎日新聞 2011年6月11日 地方版