日本脳卒中学会は31日、東日本大震災の被災地で脳卒中が増える恐れがあるとして、政府に対し、被災者の生活環境の改善と有効な予防体制を整備するよう声明を発表した。
学会開催地の京都市内で記者会見した同学会理事長の小川彰岩手医大学長は、脳卒中発症のリスクが高まる高血圧の被災者が避難所などで増えていると指摘。「栄養や高血圧治療の服薬指導が必要だ」と述べた。
岩手医大が地震発生後の3月から6月に実施した調査では、岩手県沿岸の被災地5市町の避難所などで、40歳以上の延べ1435人の血圧を測ったところ、約60%が高血圧だった。通常の健診では、想定される高血圧患者は半数以下だという。
薬を飲んでも血圧が下がらない被災者もおり、岩手医大の寺山靖夫教授は「深刻な状況。ストレスや避難所での食事も原因と考えられる」と話した。
脳卒中はがん、心疾患とともに日本人の三大死因。脳の血管が詰まるなどして、血液が流れなくなり、脳の機能に障害が出る脳血管疾患の総称。〔共同〕
学会開催地の京都市内で記者会見した同学会理事長の小川彰岩手医大学長は、脳卒中発症のリスクが高まる高血圧の被災者が避難所などで増えていると指摘。「栄養や高血圧治療の服薬指導が必要だ」と述べた。
岩手医大が地震発生後の3月から6月に実施した調査では、岩手県沿岸の被災地5市町の避難所などで、40歳以上の延べ1435人の血圧を測ったところ、約60%が高血圧だった。通常の健診では、想定される高血圧患者は半数以下だという。
薬を飲んでも血圧が下がらない被災者もおり、岩手医大の寺山靖夫教授は「深刻な状況。ストレスや避難所での食事も原因と考えられる」と話した。
脳卒中はがん、心疾患とともに日本人の三大死因。脳の血管が詰まるなどして、血液が流れなくなり、脳の機能に障害が出る脳血管疾患の総称。〔共同〕