ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

犯罪と精神鑑定―心神喪失で無罪って、どうなの?

2011年08月12日 01時23分44秒 | 障害者の自立
京都女性殺害、容疑者のホステスの精神鑑定請求へ

 京都府でアルバイトの女性が殺害された事件で、京都地検は、容疑者とされているホステス(27歳)の精神鑑定請求を検討していることが判明した。
 刑事裁判において、仮に犯行当時に心神喪失・心神耗弱状態であったと判断されれば、責任能力がなかった(あるいは限定的であった)として刑罰が減免されることになる。精神鑑定は、その判断を左右する重要な証拠となるため、結果が注目される。

【参照条文】
 刑法39条「心身喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。」

なんで無罪・減軽になるの?
 刑罰は、基本的には、自由意思によって犯罪に及んだことに対する道義的非難であると考えられている。従って、この非難を受けるためには、自由な意思で行為に及んだと言えなければならない。
 心神喪失者・心神耗弱者の刑が減免されるのは、自己の行為をコントロールできず、自由な意思で行為に及んだとは言えないためである。

心神喪失・心神耗弱者の処遇の実際
 もっとも、刑罰が減免されたからといって、直ちに放免されたりするわけではない。
 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(略称は「医療観察法」)に定められた審判により、原則として鑑定や医療観察のための入院が命じられ(34条、鑑定入院命令)、必要性が認められれば入院決定や通院決定が下されるためである。対象者は、保護観察所に配置された社会復帰調整官(精神保健福祉士など)を中心に、医療観察を受けることになる。
 従って、将来犯罪を行う危険性がある者が野放しにならないようなシステムにはなっているといえる。

雑感
 そうは言っても、医療観察法上の審判が万能であるわけではなく、釈放されたからといって再犯の危険性がゼロというわけではなかろう。加害者である精神障害者の人権が重視される一方、被害者の人権が置き去りになっているのではないかとの主張もされている。
 反面、医療観察法は精神障害者の治療よりも治安維持を重視しすぎているとの批判もあり、これに加えて精神障害者の裁判を受ける権利をないがしろにしたり、彼らに対する偏見を助長するのではないかという恐れを指摘する向きもある。

 精神障害者の人権に配慮しつつ、被害者含め社会がなるべく納得できるように、落とし所を見つけるのは難しい。いずれにせよ、単純な問題ではないため、偏った見方にならないようにしたい。

chk
最終更新日:2011-08-11 17:56:51

東日本大震災:発生5カ月 原発避難・足が不自由な女性、仮設転居を認めぬ町

2011年08月12日 01時20分19秒 | 障害者の自立
 ◇障害者用「部屋割りは行政区ごと」

 東日本大震災の発生から11日で5カ月を迎えた。今なお8万7000人余りが避難生活を強いられ、仮設住宅に移った被災者も困難を抱えながら暮らす。福島県会津若松市の仮設住宅には、スロープ付きの部屋に入れない足腰の不自由な高齢女性がいる。近くにはスロープが付いた部屋が空いているが、「別の行政区に割り当てた棟だから」という理由で入居は認められていない。しゃくし定規な対応に、女性は「現場の声をもっとすくい取ってほしいねえ」と嘆いている。

 東京電力福島第1原発の警戒区域内にある大熊町の住民が集団避難している会津若松市の高台には240戸の仮設住宅が並ぶ。7月中旬に入居した佐藤キミさん(80)は部屋の中でもつえを手放せない。ひざの関節炎でこの10年間に3回手術した。身体障害者手帳を持ち、仮設住宅への入居前も足のしびれなどのため約10日間入院。入居申請書には「障害者用の仮設に入れれば幸い」と記載した。

 大熊町は、仮設住宅に移っても地域の一体性を保つため、同じ行政区の住民は同じ棟に入居する方式をとっている。スロープがあって階段を使わずに出入りできる棟は二つ(24戸)あるが、佐藤さんの行政区は抽選の結果、スロープのない通常の棟になってしまった。

 佐藤さんは、スロープが付いた空き部屋に入りたいと町に頼んだが、担当者は「部屋割りは行政区長間で決めること」と言うだけ。佐藤さんの行政区の区長は仮設住宅に入居しておらず、相談しても話は前に進まない。

 玄関に入るには20センチほどの段差を二つ上がらなければならない。手すりはなく、恐る恐ると足を動かす。訪問販売車が来ていると聞いても、部屋を出るのに手間取り、販売車が去ったこともあった。

 佐藤さんは元町職員。一時は神奈川県の長男(55)宅に避難していたが、「大熊町の名を消したくない」と集団移転先に戻ってきた。「夫が入院中で1人暮らしだから、仮設の人とおしゃべりするためにも気軽に外に出てえなあ。身体障害者は人の知らない苦労があることを町の担当者は分かってほしい」と話す。

 仮設住宅建設にあたり、県はスロープ付き部屋の必要数を各市町村に聞き取った。回答は多い自治体でも1割だったため、大半の仮設住宅で設置は1割程度にとどまる。大熊町はスロープの追加設置を県に要望している。

毎日新聞 2011年8月11日 東京夕刊


タクシー業界が消費税の特例措置を要望

2011年08月12日 01時17分51秒 | 障害者の自立
(社)全国乗用自動車連合会(富田昌孝会長)は、平成24年度税制改正に対する要望として、高齢者や障害者にとって欠かすことのできない生活インフラであるタクシーについて、消費税増税を検討するに当たっては、欧州等で適用されている軽減税率の導入を求めた。

 さらに、現在、保有台数250台を超えるタクシー事業については2分の1に軽減されている事業所税を、ハイヤー事業も含めバス・トラック事業と同様に全て非課税とする措
置や、高齢者・障害者に対応したユニバーサルデザインタクシーを今後も普及拡大させるため、同タクシーの自動車取得税を非課税とするなどの税制上の優遇措置の創設も要望した。


東日本大震災:福島に思いはせ 中手幸子さん、原発60キロから広島へ避難 /広島

2011年08月12日 01時00分23秒 | 障害者の自立
 ◇人間が人間殺した原爆忘れない

 今年4月、福島市から広島市へ避難してきた中手幸子さんは、初めて被爆地・広島で原爆の日を迎えた。車椅子で約2時間、平和記念公園(中区)を回り、原爆の犠牲者の冥福を祈った。

 千葉県出身。脳性小児まひで車椅子生活を送る。80年、福島に移り住み、障害者の自立生活の権利を求める運動を始めた。当時、東京電力福島第1原発は全6機の原子炉で発電が始まり、第2原発の建設も進んでいた。「東京で使う電気を福島で作るのはおかしい」。原発の反対運動に身を投じた。

 震災発生時は、福島第1原発から約60キロの福島市内で暮らしていた。原発で爆発が起き、放射線被害にさらされる危険を感じた。3月19日、介護ヘルパーの女性とともに新潟県へ車で避難したが、寒さが体にこたえた。広島には縁もゆかりもなかったが、「温暖で、放射線被害に理解があるのでは」と考えた。「手足がきかなくても、生きる気持ちがあればどこでも生きられる」との思いもあった。

 現在は西区で暮らす。原爆ドームを見るたびに「人間が人間を殺した証拠。忘れないようにここに置いてある」と感じる。約800キロ離れた福島に思いをはせ、「原発から放射性物質がじわじわ広がっている状況は過酷。せめて子どもたちを避難させてあげたい」と願う。

毎日新聞 2011年8月11日 地方版


地域型仮設アドバイザー 兵庫県が宮城へ派遣

2011年08月12日 00時57分38秒 | 障害者の自立
 宮城県内の7市町に整備された高齢者、障害者向けの地域型仮設住宅に、兵庫県が、県内の社会福祉法人関係者らをアドバイザーとして派遣することになった。今月中旬以降、順次、現地入りし運営ノウハウを伝える。


 地域型仮設住宅は、一般の仮設での生活が困難な高齢者や障害者に、家事援助などのサービスを提供する。宮城県内では仙台、石巻、気仙沼、名取、東松島市と女川、南三陸町の計21カ所に312戸が整備される。

 阪神・淡路大震災では仮設住宅での高齢者の孤独死やアルコール依存などが問題となったため、兵庫県は阪神・淡路の地域型仮設住宅で活動経験を持つ県内の社会福祉法人関係者をアドバザーとして登録。介護福祉士ら3人1組で派遣する。

 1回の派遣で5日間程度滞在する予定で、入居者への支援内容や地域団体との連携方法などを助言するという。

神戸新聞