名張市在住の車いす利用者9人を中心とする35人が、車いすごと乗車できるリフト付き大型バスを使って阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)のナイター観戦ツアーに出かけた。2010年に改修が終わった同球場のバリアフリーの改善点を確認するのも目的だ。このツアーに記者も同行した。
観戦したのは、7月27日の阪神―中日戦。複合福祉施設「はなの里」(名張市西田原)の市障害者相談センター(なびっと)相談員で、市身体障害者互助会長の田中恒紀さんが企画した。06年8月に同様のツアーを実施していて、当時との施設の比較もしたいという。
一行は、予定通り午後1時半ごろ、前回と同じ球場すぐ近くの路上に一時停車した。記者は、車いすの主婦、田中美江さん=名張市東田原=の介助者として、夫で元農協職員の耕造さん(64)と3人で三塁側内野席の車いす用入り口から入場。女性案内係のエスコートで関係者用エレベーターで3階に上がり、段差のない通路をスタンドの車いすエリアまでスムーズに誘導してもらえた。
車いすエリアは、11段目の一般席9席分を区切り、車いす2台とそれぞれの介助者計4人が球場備え付けのいすを運んで観戦する。三塁側の最前3列に集中していた改修前よりゆったりしている。12台分から新設されたアルプス席内も含めて31台分と増えた。甲子園球場での観戦は初めてという美江さんは、適度にグラウンドが見渡せる席に「よく見えます」と満足そう。田中恒紀さんは「エレベーターを降りた時点で専用のトイレも使える。入り口からスタンドまで急角度のスロープも解消された」と話した。
試合は午後9時過ぎに終了。球場付近は観客で混雑するので、大型車両駐車場まで約20分、歩いて向かわざるを得ない。真夏の日中なら車いすの介助者や自分で車輪を回す人には体力的にきつそうだ。田中恒紀さんは「間違いなく改修前よりも大幅に改善されていた。甲子園球場には電車で来る方法もあるが、車いすでは介助者がいないと乗れないし、試合が延びれば時間も気になる。駐車場が遠いのが課題だが、今後も機会があればバスツアーをしたい」と話していた。
朝日新聞
観戦したのは、7月27日の阪神―中日戦。複合福祉施設「はなの里」(名張市西田原)の市障害者相談センター(なびっと)相談員で、市身体障害者互助会長の田中恒紀さんが企画した。06年8月に同様のツアーを実施していて、当時との施設の比較もしたいという。
一行は、予定通り午後1時半ごろ、前回と同じ球場すぐ近くの路上に一時停車した。記者は、車いすの主婦、田中美江さん=名張市東田原=の介助者として、夫で元農協職員の耕造さん(64)と3人で三塁側内野席の車いす用入り口から入場。女性案内係のエスコートで関係者用エレベーターで3階に上がり、段差のない通路をスタンドの車いすエリアまでスムーズに誘導してもらえた。
車いすエリアは、11段目の一般席9席分を区切り、車いす2台とそれぞれの介助者計4人が球場備え付けのいすを運んで観戦する。三塁側の最前3列に集中していた改修前よりゆったりしている。12台分から新設されたアルプス席内も含めて31台分と増えた。甲子園球場での観戦は初めてという美江さんは、適度にグラウンドが見渡せる席に「よく見えます」と満足そう。田中恒紀さんは「エレベーターを降りた時点で専用のトイレも使える。入り口からスタンドまで急角度のスロープも解消された」と話した。
試合は午後9時過ぎに終了。球場付近は観客で混雑するので、大型車両駐車場まで約20分、歩いて向かわざるを得ない。真夏の日中なら車いすの介助者や自分で車輪を回す人には体力的にきつそうだ。田中恒紀さんは「間違いなく改修前よりも大幅に改善されていた。甲子園球場には電車で来る方法もあるが、車いすでは介助者がいないと乗れないし、試合が延びれば時間も気になる。駐車場が遠いのが課題だが、今後も機会があればバスツアーをしたい」と話していた。
朝日新聞