ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

見聞録@:農業に障害者就労 草刈り、選別、運搬やりがい /岡山

2013年12月05日 02時19分57秒 | 障害者の自立
 秋空の下、黄金色の稲穂を収穫−−。東区九蟠で農作業に取り組む岡崎三千男さん(67)は2008年春、農業を仕事とする精神や知的、精神障害者たちの就労継続支援A型事業所「マルキュー」を設立した。高齢化する農家など農業はさまざまな課題を抱えているが、岡崎さんは「障害があっても、できる農作業はある。広い屋外での仕事は気持ち良いですよ」と笑顔で語った。

 「やっと、うちの田んぼの収穫に取りかかります」。11月18日、岡崎さんは忙しそうにコンバインを操作した。マルキューは9・4ヘクタールの田畑で、米やダイコン、アスパラガスなどの野菜栽培を手掛けている。高齢の農家から収穫作業を請け負ったり、乾燥機や籾(もみ)すり機など設備投資ができない農家の籾の乾燥や玄米にするなど、今年は8軒から作業の依頼があった。そのためマルキュー自体が手掛ける田んぼでは、付近より遅めの今月中旬にピークを迎えた。

 現在、精神や知的、身体の障害者23人が通い、午前9〜10時から草刈りや割れがないかなど米の選別、運搬などの農作業に取り組む。就業時間は1日約4時間で、月給6万円程度だという。

 ゴォーと音を立て、岡崎さんがコンバインから刈り取った籾を勢い良くトラック上の大きな袋に注ぐ。袋がいっぱいになる直前に操作する岡崎さんに「ストップ」の合図を出すのは利用者の石浦昇さん(63)だ。「うつになってね。これまで仕事は転々としたよ。農業はしたことはなかったけど、ケースワーカーにここを紹介された」という石浦さん。手際良くトラックを運転して、田んぼから数百メートル離れた作業所へ運び、指導員の富山直さん(73)と一緒に乾燥機へ搬入した。富山さんは「作業を覚えるまでは苦労しているけどね」と苦笑いしつつも、根気よく、丁寧に指導している。

 マルキューは、レンゲを土にすき込む「緑肥」で米を育て、減農薬の有機栽培に取り組む。岡崎さんが農業を始めたのは17年前の50歳の頃。それまでは家業の営業職を務めていたが、健康意識が高かった岡崎さんは「農薬や化学肥料を使わずに米作りができないか」と農業を始めた。その後、知人から「イチゴのハウス栽培もやってみないか」と勧められた。腰を曲げずに作業できる「高設栽培」のハウス内の通路を見て「これなら、車椅子の人でも作業ができるのではないか」と考えたのが事業所設立のきっかけだ。

 農機具の泥を落とし、手入れをしていた利用者の男性(42)は「ええ時期に取材に来られたなぁ。今が一番忙しくて、やりがいのある時ですよ」と笑顔で話してくれた。岡崎さんは「作付けから収穫まで、全員が全てを理解してできるわけではないが、それぞれが出来る作業に取り組めたらいい。イチゴ栽培も今後2〜3年後に始めますよ」と自信を見せた。

毎日新聞 2013年12月04日 地方版

就労支援事業所:障害者が和菓子作り 横浜に開設 /神奈川

2013年12月05日 02時18分01秒 | 障害者の自立
 横浜市神奈川区白幡町に11月、和菓子などを作る就労支援事業所「2(ツー)」が開所した。運営するNPO「一の会」の梅林圭子理事長(65)は「ゆったりとした楽しい雰囲気をつくっていきたい」と話し、体験・見学も呼び掛けている。

 地方公務員だった梅林さんは、若い頃から抱いていたカフェ経営の夢を実現するため10年前に退職し、東急東横線白楽駅近くに「カフェレストラン一(いち)」を開いた。我が子が障害者になったこともあり、「障害を持った人や家族との関わりを持ちたい」という思いから障害者が就労体験実習できる場とした。

 朗らかな梅林さんは「ママさん」などと呼ばれて親しまれ、アットホームなカフェは地域の人が集う場となり、障害者の家族会なども催されている。

 「一」のオープンから10年を経て11月、近くに「2」を開所した。「2」では精神障害者と知的障害者らも参加する。職人の指導を受けながら作った和菓子は、「一」の店内や店頭で数種類が日替わりで販売され、連日完売の人気だ。

 店頭販売の他、イベント用などの注文も受け付けている。就労体験の希望者も募集中。問い合わせは「2」(045・642・5282)。

毎日新聞 2013年12月04日 地方版

パン・菓子作り 障害者の日本一決まる 区内法人がチームワーク賞

2013年12月05日 02時11分54秒 | 障害者の自立
 西区楠町の国際フード製菓専門学校(廣瀬道校長)で11月30日、障害のある人や支援者のためのパン・菓子作りコンテスト「チャレンジドカップ」の決勝大会が行われた。

 6回目となる今大会は、北は北海道から南は沖縄県まで、日頃からパンや菓子作りに取り組んでいる福祉施設や特別支援学校65チームが作品を応募。パン部門と菓子部門でそれぞれ8チームが審査を突破し、決勝大会に駒を進めた。

 当日は制限時間6時間で、各チームオリジナルの作品を一から製作。参加者たちは材料を少しずつ量り、細かく包丁で刻むなど慎重に作業を進めていた。オーブンからこんがりと焼き色がついたパンが出てきて作品が完成すると、拍手で労い合う姿がみられた。

 今回、菓子部門でNPO法人ワークステーションアムアムキッチン(神奈川区平川町10の2)のフロランタン(プレーン・焼きリンゴ)がチームワーク賞を受賞した。

 このコンテストは10年前に、障害を持つ人にもっと活躍してほしいと、横浜を中心としたパン屋のグループ「特定非営利活動法人NGBC」がはじめたもの。実行委員長をつとめた水泳選手でパラリンピック金メダリストの成田真由美さんは「細かい作業を積み重ねて、おいしいパン、お菓子を作り上げる彼らに感動しました」と感想を話した。

 また今回は横浜上海友好都市提携40周年を記念し、上海から障害者らを招待。主催団体の萩原達也さんは「いずれはアジアからも大会に出場してもらえるようになれば」と展望を語った。


細かい作業に没頭する参加者たち

タウンニュース-:2013年12月 5日号

白浜町:補正予算案に障害者支援など 町議会きょうから /和歌山

2013年12月05日 02時09分06秒 | 障害者の自立
 白浜町は3日、計6676万円の一般会計補正予算案を発表した。4日開会の12月定例町議会に提案する。

 主な事業は、障害者自立支援給付事業(3569万円)▽子ども・子育て支援事業(557万円)▽ひとり親家庭医療扶助事業(390万円)▽湯崎浜広場管理事業(電気自動車充電器設置事業など759万円)▽白浜町テニスコート整備事業(301万円)−−など。

 定例会の会期は17日まで。一般質問は12、13日。

毎日新聞 2013年12月04日 地方版

障害者の「働きたい」に応える

2013年12月05日 02時02分40秒 | 障害者の自立
 □法政大学大学院政策創造研究科教授 アタックスグループ顧問・坂本光司

 北海道のほぼ中央に赤平市という小さな町がある。かつては炭鉱の町として有名で、威勢を誇った時期もあるが、主産業である石炭産業の衰退とともに、年々過疎化が進行し、今や人口は約1万2000人にまで激減している。そればかりか、その高齢化率も今や40%近くにまで上昇している。こうしたこともあり、地域住民の就業の場・自己実現の場である事業所数も年々減少し、今や出張所を含め約500カ所と、全国の市でも最小クラスである。

 ところが、こうした小さな、ないない尽くしの過疎の町ではあるが、残された障害者や高齢者といった社会的弱者の命と生活を守ろうと、尽力している傾注に値する企業がある。

 その企業とは社会福祉法人「北海道光生舎」で、今や職員や障害のある就労移行訓練者らを含めると、何と1000人を超える地域最大の雇用貢献型企業である。

 ◆創業者の壮絶な人生

 創業は今から57年前の1956年、現理事長の父である亡き高江常男氏が、地域の障害者の雇用を目的に、夫婦2人で開業した小さなドライクリーニング業である。創業者夫婦の壮絶な苦労と努力が実り、今日の成長発展をもぎ取っている。

 当法人を知る上で、創業者である亡き高江前理事長のことを語らないわけにはいかない。というのは、創業者である高江氏の壮絶な人生と、強い思いがなければ当法人は誕生しなかったし、ましてや、今日の成長発展は不可能と思われるからである。

 例えば、高江氏は10歳の時に遊んでいた竹とんぼが右目に刺さり、その時から義眼となり、また17歳(44年)の時には、就職していた電気工事会社の仕事で、本来、電気が流れていないはずの3000ボルトの電線をつかみ、両手を付け根から切断している。

 片目と両手の無い自分が生きていく道は勉学しかないと、以来、睡眠時間を3時間と決め、口にペンをくわえながら、必死に本を読み、認められようと文章を書き続けた。

 余談であるが、眠くなると自分の体に針を刺したり、氷水の入ったバケツに顔を突っ込み、睡魔を追い払った。苦労と努力が認められ、その後、ローカル紙の記者として運よく採用され何と編集長にまで出世したが、29歳のとき、あえて退社し、上述したドライクリーニング業を創業したのである。

 その理由は、取材で街を歩く度、出会う障害者や家族から、「働きたい…、褒められたい…」という悲痛な叫びに応えてあげることが、障害者でありながら職を得た自身の使命と思ったからという。

 ◆必要とされるために

 今でこそ、ドライクリーニングやリネンサプライ事業で、北海道を代表する企業にまで成長・発展したが、その最大の要因は、「情けや同情では仕事は続かない…、真にお客さまが必要とする価値ある企業にしなければ…」という、亡き高江氏の経営姿勢といえる。「豊かさの貧困」状態にある多くの企業や人々が大いに学んでほしい企業であり人である。

                   ◇
【会社概要】アタックスグループ

 顧客企業1700社、スタッフ170人の会計事務所兼総合コンサルティング会社。「社長の最良の相談相手」をモットーに、東京、名古屋、大阪、静岡でサービスを展開している。


SankeiBiz-2013.12.4 05:00