ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「障害者」という美談

2014年03月04日 02時17分30秒 | 障害者の自立
 「現代のベートーベン」とたたえられた作曲家佐村河内守氏の騒動には考えさせられた。ゴーストライターが名乗り出たばかりか、聴覚障害者手帳を取得していながら三年ほど前から耳が聞こえていたようなのだ。

 詐欺罪に当たるとか、喧伝(けんでん)した音楽業界も、うそを見抜けなかったメディアも共犯だとかいった責任論が噴出した。もっともだ。

 しかし、真相はともあれ、作品群そのものの芸術的価値に変わりはあるまい。聴き手の憤怒や落胆の多くは、「全聾(ろう)の作曲家」という障害者物語のメッキがはがれ落ちたことから来るのだろう。興ざめさせられたのだ。

 芸術分野に限らず、障害者がハンディを乗り越えて才能を開花させた的な話題がもてはやされるのはなぜか。メディアが繰り返し強調する「努力と克服の美学」が、健常者の心の内奥に影を潜めている「悲運への哀れみ」を浄化してくれるからかもしれない。

 幼いころから障害者のみを引き離す教育の仕組みも罪深いと思う。健常者に「障害者は別世界の住人」という意識を植え付け、存在への関心を失わせてこなかったか。

 障害と健常の違いは曖昧だ。講演中にマイクが壊れれば、聴衆の耳は不自由になる。でも、手話通訳に頼る障害者は不自由しない。障害者ばかりが美化されがちなのは健常者本位の社会だからだ。双方が等しく暮らす社会なら安易な美談は生まれまい。

東京新聞 : 2014年3月3日

手作り弁当「いかが」 障害者の就労支援 氷見のNPO、調理や配達を支援

2014年03月04日 02時11分02秒 | 障害者の自立
 障害者の就労を支援するNPO法人「b―らいふ・かんぱにー」(氷見市幸町)がJR 氷見駅前で運営するレストラン「とまとcafe」は2日までに、昼食の弁当販売と配達 を始めた。調理、配達のすべてを手掛けており「値段も手頃でおいしい」と好評を得てい る。b―らいふは障害者の働く場をさらに広げたいとしている。
 弁当のメニューは日替わりで、肉や魚、揚げ物などメーン料理と煮物や漬物など全4品 が入っている。おかずのみは350円で、別容器で白米やみそ汁を付けると600円。と まとcafeのシェフが栄養バランスの取れたメニューを考える。

 現在、b―らいふの作業所「幸町の家」と、市役所、社会福祉協議会などから注文を受 け、毎日30~40食を配達している。試行段階のため一般の企業からの注文は受け付け ていないが、主任職業指導員の坂下幸子さんは「軌道に乗れば、もっと広く提供できるよ うにしたい」と意欲をみせる。

 弁当の提供は、とまとcafeの調理場を生かして顧客を増やすために始め、現在、5 人が調理や接客を担当している。b―らいふは10人の雇用を目標にしており、永森栄一 所長は「もっと外部に活動をPRしたい」と話した。


販売、配達を始めた昼食弁当=氷見市伊勢大町のとまとcafe

富山のニュース 【3月3日02時06分更新】

できることは何でも 視覚障害者と仲間の集い主宰 木野ゆずきさん

2014年03月04日 01時37分29秒 | 障害者の自立
 「目の見えないハンディキャップはあるけれど、それ以外のことは他の人と同じように生きていきたい」

 毛呂山町の鍼灸(しんきゅう)師木野ゆずきさん(58)は二〇〇五年、視覚障害者と仲間たちの集まり「いどばた」をつくった。日常生活の知恵や、音声付きの時計、体重計など便利な福祉機器を教え合うほか、趣味の楽器の発表会、旅行など、メンバーの話し合いやリクエストでイベントを決めていく。ここ数年は小中学校での福祉体験授業にも協力する。

 「視覚障害者が情報を持っていないことが気になっていた。役所や社会福祉事務所に相談することも知らない人が多かったんです」。最初は毛呂山、嵐山両町と鶴ケ島市の視覚障害が六人の集まりだった。視覚障害者には、生まれたときから障害のある人もいれば、病気が原因で見えなくなった人もいる。

 口コミでメンバーは増え、現在は、障害のない晴眼者も含めて百人に。集う場所も木野さんの自宅から鶴ケ島市や坂戸市などに広がった。「会則も決まった行事もないから『会』ではないんです。私は管理人」と木野さん。

 木野さんは県福祉教育・ボランティア学習推進員も務めており、数年前から毛呂山町立泉野小学校などで「総合的な学習の時間」を使った福祉体験に協力している。いどばたメンバーも駆け付ける。

 体験では、子どもたちにアイマスクを付けてもらい、卓球やブラインドサッカー、音声パソコンなどに挑戦してもらう。手探りで支払いやおつりを確かめる「お買い物体験」もある。「子どもたちは喜々としてチャレンジするので、予定の二時間では足りないほど」という。

 町社会福祉協議会が年一回開く「ふれあい広場」では、いどばたメンバーらによる「暗やみ体験」が人気を集める。町福祉会館の一室を完全な暗闇にして、参加者は植木で作った森を散策し、すのこの橋を渡り、模擬喫茶店で飲食に挑戦する。

 いどばた以外にも仲間が広がっている。「映画を見たい」という視覚障害者の願いをかなえるために〇九年、映画館で映画の情景をイヤホンで説明する音声ガイドボランティア「声なびシネマわかば」も立ち上げた。音声ガイドの許諾を求めて都内の映画会社にも交渉に出かける。

 「できることは何でもする。できないことだけをサポートしてもらう。だからメンバーの晴眼者も仲間としての参加です。いどばたは私にとって宝物」という。 (中里宏)

<きの・ゆずき> 山形県立盲学校卒業後、同県天童市の整形外科病院勤務を経て、先輩を頼って毛呂山町の埼玉医科大に移り、リハビリの訓練士として勤務。結婚後は自宅で鍼灸マッサージの治療院を開く。活動が忙しいため「治療院は開店休業状態」と笑う。夫と2人暮らし。


「できることは何でもやって、地域で社会参加したい」と語る木野さん

東京新聞 : 2014年3月3日

皇后さま、障害者工芸展に

2014年03月04日 01時32分23秒 | 障害者の自立
 皇后さまは3日午前、東京都中央区の日本橋三越本店を訪れ、開催中の「第25回旭出学園工芸展」を視察された。
 同展は2年に1度開かれ、学校法人旭出学園(練馬区)が運営する特別支援学校の児童、生徒らの作品を展示、販売している。皇后さまは万華鏡を手に取って「ビーズが入っているのね」などと話し、鍋敷きなどとともに購入した。


旭出学園工芸展で、作品の万華鏡をのぞき込まれる皇后さま=3日午前、東京都中央区の日本橋三越本店

日本経済新聞 (2014/03/03-10:41)

走る喜び、伴走者とともに 右京で視覚障害者マラソン

2014年03月04日 01時24分27秒 | 障害者の自立
 全国から全盲と弱視のランナーが参加した「視覚障害者京都マラソン大会」が2日、京都市右京区の西京極陸上競技場一帯で開かれた。参加者は伴走者とともに力走した。

 京都府視覚障害者協会や京都ライトハウスなどでつくる実行委が毎年開催し、今年で31回目。12歳から77歳までの142人が、1、3、10キロの3コースでタイムを競った。

 参加者は、たすきを互いに持った伴走者に方向を教えてもらいながら走った。沿道にはボランティアらが並び、「頑張れ」と大きな声で応援していた。

 1キロ女子弱視の部で優勝した嵯峨中2年和久胡桃さん(14)は「伴走者と一緒に走って楽しかった」と話していた。


沿道から声援を受け、伴走者とともに懸命に走る参加者(2日午前11時10分、京都市右京区・西京極陸上競技場前)

京都新聞 【 2014年03月02日 22時51分 】