ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者雇用の現場から〈上〉 厳しい現実に直面

2015年01月09日 01時38分24秒 | 障害者の自立

 「ショコラボ、エイ、エイ、オー!」

  午前9時半、障害者の就労支援を目的としたチョコレート工房「ショコラボ」(横浜市都筑区)。輪になり、手を合わせたスタッフたちの大きなかけ声が響きわたる。毎日恒例の始業の合図だ。

  工房の名称には、障害者と健常者のコラボレーションといった意味も込められているが、ここではあくまでも約20人の障害者が「メーンプレーヤー」だ。健常者のスタッフは、アシスタント役と位置づけている。

  ある人はチョコレートを溶かし、ある人は製品の箱詰めに専念する…。「一人一人がワンストップで作業をこなすのは難しいが、仕事を切り出し、特性に応じできること、得意とすることをやってもらっています」。運営する一般社団法人「AOH」会長の伊藤紀幸(49)は作業の様子に目を細め、そう話した。

  ショコラボの開設の経緯を語る上で、欠かせないのが、伊藤の長男(19)の存在だ。

  長男は三井信託銀行(当時)に勤務していた1995年に誕生した。体重わずか1500グラム。生まれたときは仮死状態で、後に、知的障害があることが判明した。が、仕事は忙しく、育児は妻に任せきり。出勤時も帰宅時も、息子は寝ている日々が続いた。

  3歳にもなると自分の意思を言葉で表現しようとするが、伊藤にはその意味するところがほとんど理解できなかった。分かったふりをして適当に相づちを打つも息子には見透かされ、どこか悲しい表情を浮かべた。

  一方で、いつも息子のそばにいる妻祥子は100パーセント理解している-。その事実にショックを受けた。「人生にとって、本当に大切なことって何だろう」

  それまで会社には息子の障害を隠してきたが、初めて打ち明けるとともに、転居を伴わない異動の希望を出した。銀行員にとってそれは、出世を諦めることを意味していた。

  会社側はしかし、伊藤を東京の本店に異動させた。その頃、住んでいた藤沢市の自宅からは十分、通勤可能な距離。本店の営業といえば、栄転だった。

  伊藤は会社を「意気に感じ」、ますます仕事に励んだが、子どもとの時間はさらになくなった。当時、34歳。思い切って銀行を辞め、日本格付研究所へ転職した。

  夜8時には帰宅し、週末はどっぷり息子と過ごす幸せな日々に、再び転機が訪れる。

  養護学校へ入学後、初の父親参観。伊藤は教員の言葉を一生、忘れない。「お子さんたちは高校卒業後、まず就職はできないでしょう。できたとしても、月給は3千円くらい…」

  耳を疑った。障害者は1カ月、頑張って働いても、自分のわずか1時間の残業代ほどしか手にすることができないのか。

  話を聞く父親たちも一様に、悲しそうに遠くを見つめているのを伊藤は見逃さなかった。「本来、子どもは未来に向かって可能性が広がっていて、親もさまざまな期待を膨らませるはず。なのに、わが子は逆なんだと、がくぜんとした」

  「スイーツで夢と笑顔を!」をコンセプトに、障害者らがチョコレートの製造・販売を手掛ける「ショコラボ」。現場での取材を通じ、障害者雇用の現状や課題を探った。 =敬称略

チョコレートの製造風景を見守る伊藤さん(右から2人目)=横浜市都筑区のショコラボ

【神奈川新聞】     2015.01.08


肥満大国のイギリス、「太って体を壊したから働けない」に次々と障害者生活手当。

2015年01月09日 01時31分30秒 | 障害者の自立

「肥満も極めれば役所に泣きつく武器にもなる」。イギリスでは今、ドキュメンタリー番組『Benefits:Too Fat To Work』に出演したデヴォン州プリマス在住のある新婚カップルを巡り、そんな声が飛び交っているという。



この画像は英メディア『cornishguardian.co.uk』が伝えているその記事のスクリーンショット。左の女性はミシェル・クームさん(43)で体重は146kg、働いた経験はない。右の電気モビリティスクーターに乗っている男性は、体重197kgのスティーヴン・ビールさん(45)。過去に5度結婚に失敗し、2008年に脳卒中に見舞われて経営していたクリーニング会社をたたみ、その頃から食欲に歯止めがきかなくなった。ここ5年間、労働とは無縁である。

2人は本来働き盛りという40代でありながら、この超肥満体ゆえに障害者生活手当(Disability Living Allowance)で暮らしている。「代謝性疾患、肥満、糖尿病、高血圧の治療を受けている上、肥満への偏見か仕事が見つからない」と陳情する2人に、自治体の福祉事務所は毎度「その体では大変でしょう」と返答。こうして彼らは1か月あたり合計約36万円の手当を受給し、数分間も立っていられないというスティーヴンさんは入浴介助など年間144万円相当の介護サービスを受けている。

だが『Benefits:Too Fat To Work』のテレビカメラが2人の結婚式に潜入した際、突然の悲劇に見舞われた。息切れが目立つスティーヴンさんが体調不良を起こし、式の最中に救急車で病院に搬送されたのである。このカップルは「痩せた方がいいのでしょうが、それで保障を打ち切られてしまうのはちょっと…」と非常に歯切れが悪かった。

なお、英・労働厚生省は昨年の障害者生活手当受給者の数について、5年前の2倍以上に膨れ上がっていることを発表していた。このカップルにスポットが当たったことにより、彼らのように超肥満体を働けない理由として認められた人々の割合が予想以上に多いのではないかと波紋を広げている。肥満大国で、しかも健康保険制度が大変充実しているイギリス。「行政がそうした人々に甘い顔をしていたら、わが国はこの先どうなっていくのか」と厳しい声があがっている。

(TechinsightJapan編集部 Joy横手)


11日投開票 県の障害者ら就労支援事業 国の補助終了、存続の危機 /佐賀

2015年01月09日 01時23分00秒 | 障害者の自立

 障害者や難病患者の就労を支援する県の「レッツ・チャレンジ事業」が苦境に立たされている。事業は当事者から相談を受けた県が事業所と委託契約を結び、事業所が当事者を正規雇用する代わりに県が賃金などを支払う。前知事時代の肝煎り事業で2010年8月から計56人が利用したが、14年度で国基金による補助が終了。「15年度以降の見通しは立たない」と担当者も話し、関係者からは新知事に存続を期待する声が上がっている。

 事業では介護福祉士やパソコン検定などの資格取得もサポートする。利用者はDV被害者や刑務所出所者らも含まれる。委託を受けた事業所は半年の契約後、改めて雇用を継続するかを判断する。県によると、委託先で継続雇用されているのは19人で事業終了後、別の事業所に雇用されたのは16人。

 県は07年、障害福祉課に就労支援室を設置。障害者の就労の機会を広げるため、就労支援コーディネーターを企業に派遣する「チャレンジド(障害を持つ人)と企業の架け橋事業」などを県独自で実施した。結果、障害者の法定雇用率(2・0%)達成企業の割合が4年連続で全国1位になるなど、障害者らの雇用支援に力を入れてきた。

 就労支援室によると、事業の当初予算額は約2700万〜7200万円で、ほとんどに国の緊急雇用創出基金を充てていた。15年度予算は県の一般資源で負担し、14年度のおよそ3分の1の約1200万円の予算案を2月議会に提案する。予算が減ることで、半年間の雇用期間を3カ月に縮小する。担当者は「決算額は毎年約1000万円で、今回の予算額でも事業が滞ることはない」と話すが、利用者からの相談窓口となる県難病相談・支援センターの三原睦子所長は「3カ月でどれだけスキルを付けられるか。資格の取得も厳しくなる。知事も替わり、事業自体がどうなるか、わからない」と不安視する。

 難病「もやもや病」を抱える佐賀市中の館町の介護福祉士の女性(47)は「今の自分があるのは事業のお陰が大きい」と強調する。11年1月に県難病相談・支援センターの紹介で事業を知り、佐賀市内の介護事業所に勤めた。

 もやもや病は脳内の頸(けい)動脈が何らかの原因で細くなり、周辺の毛細血管が拡張し、頭痛や重度になると脳梗塞(こうそく)などに至る病気。女性は印刷会社に勤めていた08年に診断され、退職。独学でヘルパー2級の資格を取得した後、事業を利用した。

 「初めから病気のことを知ってもらえているので気が楽だった」と話す。以前勤めていた介護事務所では「気が引けると思った」と病気は明かしていなかった。事業利用中は正社員の給料を得ながら、週2回ほど、介護職員基礎研修(現・介護職員初任者研修)を受講し、修了した。現在は研修中に訪れた別の介護事務所の誘いを受け、働いている。

 女性は「理解もあるし、他のハローワークなどの支援より受けやすい」と話す。「資格の取得に至らなくても社会との接点を持つ上で重要だ。無駄になることはない」と事業の必要性を訴えた。

毎日新聞 2015年01月07日 地方版


琵琶形のお守り、いかが 京都の寺、障害者ら制作

2015年01月09日 01時16分15秒 | 障害者の自立

 平安時代の琵琶の名手・人康(さねやす)親王の創建とされる京都市山科区四ノ宮の十禅寺がこのほど、琵琶をかたどったストラップのお守りを作った。

 地元住民でつくる「弦楽ふるさとの会」の小谷昌代代表が寺に制作を依頼され、勤務先の社会福祉法人いしづみ会(大津市)で、障害者たちが1カ月かけて100個作った。

 ストラップのお守りは3センチほどの琵琶に、ほら貝やぼんてんがあしらわれており、1個500円で授与する。「技芸上達」「縁結び」などを願う。

 いしづみ会は、同親王と関わりの深い諸羽神社、徳林庵、四宮大明神(いずれも四ノ宮)でも琵琶のお守りや絵馬を作っている。各所に置かれているシールを集めると、京阪四宮駅で琵琶グッズをもらえる。

 小谷さんは「史跡を見て回るきっかけにしてほしい。これからも、四ノ宮を琵琶と縁のある地として盛り上げていきたい」と話している。

四ノ宮地域を盛り上げようと作られた琵琶形のお守り(京都市山科区四ノ宮泉水町・十禅寺)

【 2015年01月07日 09時06分 】  京都新聞

 

家庭用廃棄水道メーター分解 伊勢市が業務委託、作業始まる /三重

2015年01月09日 01時13分17秒 | 障害者の自立

 伊勢市社会福祉協議会が運営する障害者就労施設「工房そみん」(同市二見町)で7日、一般家庭用の廃棄水道メーターの分解作業が始まった。2013年施行の障害者優先調達推進法に基づき、市が業務委託した。障害者の就労機会を増やすとともに、分解したメーターの金属部品を売却することで、より多くの市の収入が見込めるという。

  同市では、水道メーターは24年間使用すると廃棄される。これまでは年に2000個程度の廃棄メーターが製造業者に引き取られていたが、今年度からは、金属とプラスチック部分に分別、金属だけをスクラップとして売却することにし、作業を市社協に委託した。メーター1個の金属部品は250〜300円で売れるという。

 工房そみんは、10〜50代の男女16人が働き、手編みマットや廃油せっけんなどを作っている。メーターの分解作業では、市が今回の業務委託のために作った専用の固定器具を使い、一つ一つ丁寧に部品を取り外していた。姫子松大輔所長は「新たな仕事を受けることで収入が確保でき、本人たちのやる気にもつながる」と話した。

 推進法は国や地方自治体などが障害者就労施設から優先的に物品を調達することを定めた。市は13年度から、清掃や草刈り、封筒のラベル張りなどの業務を市内の施設に委託している。

〔三重版〕   毎日新聞 2015年01月08日