ゴエモンのつぶやき

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役所窓口で遠隔手話通訳

2015年09月02日 02時29分48秒 | 障害者の自立

 ◇明石市、テレビ電話システム導入

 明石市は31日、出先機関の市民センターなどの受付窓口でいつでも手話通訳のサービスを受けられるテレビ電話システムを導入すると発表した。聴覚障害者が、モニター画面に映った手話通訳士を通じて、窓口の担当者と対話を容易にできる仕組みで、市は「気軽に利用してもらい、聴覚障害者らの社会参加につなげたい」としている。

 聴覚障害者はこれまで、市役所での相談や申請手続きを行うにあたり、自分で手配した手話通訳者を同行させるか、筆談で市の担当者とやり取りするケースが多く、手間がかった。

 市は、2015年4月に「手話言語・障害者コミュニケーション条例」を施行して手話普及などに取り組んでいる。今回は、大久保、魚住、二見各地区の市民センター、総合福祉センターの出先機関と、本庁にそれぞれモニター画面を設置。テレビ電話でつなげて、いつでも手話で対話できるようにする。常勤の手話通訳士に加え、新たに2人を採用し、計3人が交代で役所の開庁時間に対応する。

 テレビ電話を使った遠隔手話通訳サービスは、鳥取県が13年12月に全国で初めて導入。県庁や図書館、JR主要駅などにモニターを設けている。最近は、聴覚障害者が自宅でも利用できるよう、持ち運びできるタブレット端末で通訳者に連絡し、病院の診察日変更などを電話してもらうサービスも始めた。北海道石狩市も昨年9月から鳥取県と同様のサービスに乗り出している。

 明石市では、テレビ電話を固定にするか、タブレット端末にするのか詳細は今後詰める。手話通訳のサービスだけでなく、手話が苦手な聴覚障害者のため、文字と音声を同時通訳できるシステムも導入するほか、市政関連の情報を点字にするサービスの強化なども計画している。9月定例市議会に提出する一般会計補正予算案に関連費558万円を盛り込んだ。年内にサービスを実施する予定。

 全日本ろうあ連盟(東京)の話「聴覚障害者らがサービスを気軽に利用できるようになれば、生活が大きく変わる。明石市の取り組みを各地で参考にしてほしい」と期待している。

2015年09月01日 Copyright © The Yomiuri Shimbun




伝えられない、自力で食べられない「遷延性意識障害」

2015年09月02日 02時23分40秒 | 障害者の自立

 みんなで支える体制を 11月、道内初の家族会

 交通事故や病気で脳に重い障害を受け、意思疎通が難しいうえ、自力で食事や移動ができなくなり、寝たきりの生活を強いられる遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)。11月には、道内で初めて、同じ障害のある患者とその家族らでつくる「北海道遷延性意識障害者・家族の会」が発足する。背景には「患者を介護するには家族だけでは限界があり、社会で支える体制を整えてほしい」という切実な思いがある。

 「頭が痛い」。札幌市に住むA子さんの長男(15)がそう訴えたのは3年前の夏のことだ。生まれつき頭の中に髄液が過剰にたまる水頭(すいとう)症を患っていたが、それまで幸いにも体への影響はなく、剣道も水泳もやる元気な子だった。

 A子さんは寝れば治ると気にもとめていなかった。だが、様子を見に行くと、食べものを吐いていた。慌ててかかりつけ医に見せたが、「異常なし」と言われた。念のため、数日後に総合病院に転院。そこで、容体が急変した。

 顔色は真っ青で唇はむらさき色、口からよだれが出て、呼んでも返事がない。そんな状態だった。髄液を頭の中から体に流す手術で一命を取り留めたものの、もういつもの息子ではなくなっていた。

■全国に5万5千人

 A子さんは悔やんでも悔やみきれなかった。でも、立ち止まっていられない。家事を除き、1日の大半を病院で過ごしてきた。

 息子にとって大切なのは刺激を与え続けること。絶えず声をかけ、体が固まらないように手足を動かすなどのリハビリを繰り返す。入院当初は目も口も開きっぱなしだったが、今年に入り、名前を呼ぶと反応するようになり、表情も出てきた。3年間で身長は10センチ伸び、体重も10キロ増えた。

 今月、長男は一時外泊で自宅に戻った。A子さんは「長男を家に戻したい。でも、在宅で介護するためには金銭的なことを含めて行政の支えが欠かせない」と訴えた。

 A子さんの長男のような遷延性意識障害の人は、全国に5万5千人いると言われる。だが、国も道も実態を把握し切れていないため、行政の対応は患者やその家族の要望に応じ切れていないのが実情だという。

 札幌市内の会社員Bさんも、そんな思いを抱く1人。2011年秋、妻が原付きバイクで買い物に行く途中、乗用車に衝突され、頭を道路にたたきつけられた。手術を受けるも意識がない状態。医師の「記憶も言葉も戻らない。これ以上よくならない」との説明に、Bさんは言葉を失った。

■月に100万円の負担

 幸運だったのは、交通事故で同じ障害を負った人を受け入れる道内唯一の専門病床に入院できたこと。約3年間、充実したリハビリを受け、妻は快方に向かった。意識を取り戻し、今では食事も自分で食べられるようになり、「おはよう」「いただきます」などの簡単な言葉を話せるまでに回復した。

 千日を超える闘病生活を経て、8月から自宅に戻った妻。24時間介護が必要なため、障害者総合支援法に基づく重度訪問介護サービスを受けることにした。それでも、リハビリや入浴などは公的ヘルパー1人では手が足りず、自己負担でさらに2人に来てもらっている。支払額は月100万円を超えるという。「こうした障害者を支える仕組みを考えてほしい」。Bさんは、同じ悩みを抱える人たちに呼びかけ、家族会立ち上げを準備してきた。

 04年には遷延性意識障害の患者の家族会の全国組織が発足、各地で八つの家族会が活動している。道内では11月1日、札幌市内で初めて発足する。

 自宅で患者を介護する場合、24時間のケアが必要な人も少なくなく、家族の肉体的、金銭的負担は重い。交通事故で障害を負った長男を持つ発起人の1人は「孤立感を深めている家族が悩みを共有するとともに、乏しい介護や医療体制の改善を求めていきたい」と会への参加を呼びかけている。

 会が発足する11月1日午後1時半から、札幌市教育文化会館(中央区北1西13)で、遷延性意識障害の治療に詳しい「とまこまい脳神経外科」の高橋義男(たかはしよしお)医師が記念講演を行う予定。問い合わせは電子メールで。koishigawa-s@khai.plala.or.jpへ。(佐藤一)

  遷延性意識障害日本脳神経外科学会は《1》自力で移動できない《2》自力で食べることができない《3》失禁状態《4》目でものを追えるが、認識できない《5》声は出るが、意味のある言葉が言えない《6》簡単な指示に応じても、それ以上の意思疎通はできない―という状態が3カ月以上続いた場合を遷延性意識障害と定義している。「植物状態」ともいわれ、自発呼吸がある点で脳死状態とは異なる。

09/01    北海道新聞


障害越え 奏でるピアノ…全盲の久江さん

2015年09月02日 02時17分48秒 | 障害者の自立

 八王子市在住で生まれながら目の見えない久江洋吉さん(30)が、福祉施設などで無償のピアノコンサートを開いている。母親との連弾もあり、一つひとつの音に思いを込めた演奏が、聴く人たちを魅了している。(八木陽介)

 国立市の介護老人保健施設「あるふぁ国立」で8月6日、久江さんのコンサートが開かれた。約60人の高齢者らを前に、「子犬のワルツ」「夕焼け小焼け」など、母の典子さん(60)との連弾を含めて計6曲を披露。「埴生はにゅうの宿」では、ピアノに合わせて口ずさむ声が会場に響いた。「聴いていただき、ありがとうございました」と久江さんが礼を述べると、拍手が起きた。

 普段の練習場所は、立川市にある弁護士の父・孝二さん(64)の法律事務所。事務所の机を拭く仕事を済ませると、2~3時間ピアノに向かう。2年ほど前から評判を聞いた人から演奏依頼が来るようになり、今年6月の市障害者後援会主催のコンサートにも出演。約1200人の前で堂々と弾いた。

 次男の久江さんは1126グラムという未熟児で生まれ、医師からは、未熟児網膜症で全盲になると告げられた。脳出血による知的障害もあり、典子さんは「この先、どうなるんだろう」と心配したという。

 都立八王子盲学校の小学部2年の時、典子さんと行った八王子市内のコンサート会場で、地元でピアノ教室を開いている海老原ゑみ子さん(80)に、「ピアノをやってみない」と誘われた。

 教室に通い、自宅のピアノでの練習では、典子さんに指を持ってもらい、どの鍵盤でどの音を出すのかという基本的なことから一つずつ習った。ピアノが好きになり、少しずつレベルアップしていった。

 中学時代に音楽教諭として指導した東谷和代さん(65)は、映画「セロ弾きのゴーシュ」のビデオを流したとき、久江さんが作中の曲を自ら弾いてみせたのに驚いた。「耳が良く、才能を感じた」と振り返る。テンポの取り方を覚えるため、連弾を勧めたのも東谷さんだ。

 久江さんは今ではクラシックからポップス、童謡、ジャズなど多様なジャンルを演奏できるようになった。「月光」「トルコマーチ」などが好きで、「ビートルズも弾きたいし、『革命』も弾けるようになりたい」と話す。

 12月17日には八王子市の八王子消化器病院で3回目となるクリスマスコンサートに出演する予定だ。孝二さんは「この子のピアノを聴いて、一緒に楽しんでもらえたらうれしい。障害者への差別がなくなることにもつながれば」と願う。

 久江さんも、「子供たちと一緒に演奏できたらいいな」と、音楽を通じて新たな出会いがあることを楽しみにしている。

コンサートに向けて練習に励む久江さん(左)。両親の典子さん(右)と孝二さんも活動を支えている

コンサートに向けて練習に励む久江さん(左)。両親の典子さん(右)と孝二さんも活動を支えている 

2015年09月01日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

障害超えた舞台に拍手

2015年09月02日 02時09分27秒 | 障害者の自立

 仙台市宮城野区幸町の宮城県障害者福祉センターや県障害者総合体育センターなどで8月30日、「センターまつり2015!」があった。障害の有無を超えてふれあい、交流の場にするのが目的で、多くの来場者でにぎわった。
 今回のメーンの一つが演劇。県障害者福祉センターが毎月1回開く講座「楽々(らら)劇場」に通う人たちらが出演し、「幸町版シンデレラ」を上演した。
 魔法を掛けられるのではなく、魔法のような言葉や人との出会いによって好機をつかむストーリー。2人一役のシンデレラの一人、佐藤奈緒子さん(46)=白石市=は「ドキドキしたけれど、できて良かった」と話した。
 まつり会場では、来場者が視覚の利かない暗闇に身を置き、飲み物を味わう「まっくらカフェ」がことしも設けられ、人気を集めた。体育センターや温水プールも開放され、車いすソフトボールや水中エアロビクスが行われた。

出演者が熱演した演劇「幸町版シンデレラ」

2015年09月01日     河北新報


障害年金支給して

2015年09月02日 02時04分50秒 | 障害者の自立

 日本共産党の堀内照文議員は8月28日の衆院厚生労働委員会で、障害年金の精神・知的障害の等級判定に関する検討会がまとめたガイドライン案の問題点をただし、「本来、支給できるはずの人に支給できていない現状こそただすべきだ」と強調しました。

 堀内氏は、現在では9割近くが障害基礎年金が支給される「2級」と認定されている状態の人が、ガイドライン案では「2級か3級」とされ、障害基礎年金が支払われない3級とされる危険性を指摘。「目安が事実上、原則化する」と追及しました。

 厚労省の樽見英樹審議官は、「あくまで参考。総合的に評価されている」などと弁明しました。

 堀内氏は、支給基準の改定が行われた心疾患では、手術をしたとはいえ改善したとはいえず“これ以上悪くならないよう調整しながら暮らしている”状態なのに「安定」と判定され、障害年金が受けられなくなる事態が起こっていることを指摘。「生活能力は変わらないのに退院したら年金支給されなくなった」などの声も紹介しながら、「格差是正は“ならす”ことが目的ではないはずだ。新たな無年金者を作ってはならない」と強調しました。

 堀内氏は認定のあり方について▽他分野の専門家も含めた合議制にし、書類審査だけでなく面談も行い、認定医も増やす▽検討会に障害者家族や関係団体などの当事者を参加させる―の2点を提案。塩崎恭久厚労相は「当事者の意見を聞いて作成することが重要」と答えました。

しんぶん赤旗      2015年9月1日