視覚障害者の外出に付き添い、行動をサポートする同行援護者(ガイド)のニーズが高まっている。資格を得た人はガイドを派遣する事業所に登録し、報酬を得て仕事ができる。講習会が11月10、11、24、25日の4日間、三田市総合福祉保健センター(兵庫県三田市)で予定されており、関係者は広く受講を呼び掛けている。
同行援護は、障害者総合支援法に基づく制度。目の不自由な人が安全に行動できるよう、道路や周囲の状況を説明したり、バスや電車への乗降を補助したり、役所や店で代読・代筆したりする。
ガイドの事業所は三田市内に6カ所。視覚障害者は毎月原則60時間まで公費負担で利用できる。市に利用登録している視覚障害者は現在、25人いる。
講習は、県の委託を受けて県視覚障害者福祉協会が開催。計20時間の講義や実習があり、関西盲人ホーム(西宮市)の歩行訓練士・山口規子さんが講師を務める。
受講は無料だが、テキストやアイマスクなどの実費(約3千円)が必要。数万円かかる資格スクールに比べ、少ない負担で資格が得られるのが特徴だ。
市身体障害者福祉協議会の副会長で、全盲の山口義照さん(76)は「視覚障害者は移動が難しいため家にこもりがち。同行援護者が増えて利用しやすくなれば、生活の質が高まる」と期待する。
先着20人で、10月1日から申し込みを受け付ける。ファクスか郵便で10月26日必着。県視覚障害者福祉協会TEL078・222・5556
2015/9/16 神戸新聞 ホーム