被災地障害者スポーツ 3県49人、23団体に助成
東日本大震災で被災した障害者スポーツの選手や競技団体を対象とした「チャレンジド・アスリート奨励金」の第4期助成先が決定し、岩手、宮城、福島3県の県庁で24日、記者会見があった。
岩手では個人(上限50万円)が、ともに平昌冬季パラリンピック日本代表の盛岡視覚支援学校教諭高村和人選手(35)、盛岡農高2年高橋幸平選手(17)ら11人、団体(同200万円)は7団体が選ばれた。
平昌大会でノルディックスキー距離とバイアスロンに出場する高村選手は「出場という形で恩返しができて良かった。本番では今までの支援への感謝の思いをパワーに変えて臨みたい」と抱負を述べた。
宮城で選ばれたのは、車いすバスケットボールの日本選手権で9連覇を重ねる「宮城マックス」の藤本怜央選手(34)と藤井郁美選手(35)ら個人21人、宮城卓球バレー協会など9団体。
藤本選手は「競技に集中できる環境はとてもありがたい」と感謝し、藤井選手は「結果を出して恩返ししたい」と話した。卓球バレー協会の泉善雄会長(70)は「誰もが楽しめる競技の普及活動に活用したい」との考えを示した。
福島では、陸上競技や柔道などの個人17人、県障がい者スポーツ協会など7団体が選ばれた。
助成先は3県で計49人、23団体で、うち新規は8人、6団体。奨励金は復興支援事業「サントリー東北サンさんプロジェクト」の一環で、サントリーホールディングスと日本フィランソロピー協会が2014年から実施している。
奨励金の助成が決まり、抱負を語る高村選手(左から2人目)
助成決定を受け、今後の意気込みを話す(右から)藤本選手、藤井選手ら
2018年01月25日 河北新報