昨日、NHK再放送の「小泉改革の5年」を見た。
日本の国策が「均衡ある国土の発展」から「地域間競争」へと急激に変わっていったことにより、地方はどうなったかを映し出していた。
公共事業の削減は、確かにいいことではある。公共事業は、病気で苦しんでいる患者に栄養ドリンクを与えるようなもので、根本的な解決には全くならなかった。
よく話題になるのは、人家の裏山の崖が崩壊の恐れがあるということで、数年に渡り何億円もの崩落防止の工事を行う。その家の住人は、工事現場の日雇いとなって働き、工事が終わると仕事がなくなるので、その家を離れるという話。
しかし、特に山間部の町村では、今のままでは昔のように林業や農業では生活できないのが現実である。
食料自給率が130位の農業国フランスでも地方の過疎化は進んでいるし、日本よりはずっといいイタリアも同様のようだ。
余談だが、役人や議員さんはドイツが過疎化対策のお手本だということでよく視察に行っているらしい。
都会の主張は、竹中総務相の「人口と面積を基準にした新しい交付税の採用」発言に代表されている。そして、経済財政諮問会議の民間委員は、全員、「田舎で住めなくなれば、都会に出て来ればいいではないか」という考えを支持する人たちのようだ。
公共事業で潤っていたのは、一部の政治家と建設業者だけだったのに、今更、交付税の大幅減税とはどういうことなのか、結局、つけは地方の一般住民に回ってくる。
知恵を出して、なんとか財政を立て直そうとしている小さな自治体も交付税の大幅な減税では打つ手がない。
「地方が無駄づかいをしてきたのだから」という都会の言い分も少しは分かる。しかし、「日本全国、大都会を除き人口30万位の都市にすればいい」という考えには、絶対反対である。
日本の国策が「均衡ある国土の発展」から「地域間競争」へと急激に変わっていったことにより、地方はどうなったかを映し出していた。
公共事業の削減は、確かにいいことではある。公共事業は、病気で苦しんでいる患者に栄養ドリンクを与えるようなもので、根本的な解決には全くならなかった。
よく話題になるのは、人家の裏山の崖が崩壊の恐れがあるということで、数年に渡り何億円もの崩落防止の工事を行う。その家の住人は、工事現場の日雇いとなって働き、工事が終わると仕事がなくなるので、その家を離れるという話。
しかし、特に山間部の町村では、今のままでは昔のように林業や農業では生活できないのが現実である。
食料自給率が130位の農業国フランスでも地方の過疎化は進んでいるし、日本よりはずっといいイタリアも同様のようだ。
余談だが、役人や議員さんはドイツが過疎化対策のお手本だということでよく視察に行っているらしい。
都会の主張は、竹中総務相の「人口と面積を基準にした新しい交付税の採用」発言に代表されている。そして、経済財政諮問会議の民間委員は、全員、「田舎で住めなくなれば、都会に出て来ればいいではないか」という考えを支持する人たちのようだ。
公共事業で潤っていたのは、一部の政治家と建設業者だけだったのに、今更、交付税の大幅減税とはどういうことなのか、結局、つけは地方の一般住民に回ってくる。
知恵を出して、なんとか財政を立て直そうとしている小さな自治体も交付税の大幅な減税では打つ手がない。
「地方が無駄づかいをしてきたのだから」という都会の言い分も少しは分かる。しかし、「日本全国、大都会を除き人口30万位の都市にすればいい」という考えには、絶対反対である。