つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

CP+(シーピープラス)2012 Part1

2012年02月13日 | イベント

カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催する、カメラと写真映像の情報発信イベント「CP+(シーピープラス)2012」が、2月9日(木)から12日(日)まで、横浜市のパシフィコ横浜で開かれました。

4日間の来場者は、目標の5万人を上回る6万5120人。大盛況でした。

10日に行ってきました。WEB事前登録をしていたので入場料(1000円)は無料。

とりあえず入ってすぐのOLYMPUSのブースへ。 注目の高級ミラーレス(マイクロ一眼)OM-D E-M5の前には長蛇の列。なんと50分待ち!。それでも並んで手に取ってきました。

OM-D E-M5のシルバー。高級感があって、いいですね。

こちらはブラック。バッテリーパックを付けています。

実際に手に取ってみた感じでは、さすがにマイクロフォーサーズ規格でコンパクト。ほどほどの重さもあり、しっくり手になじみます。

レンズも丁寧に作られている感じがしました。

電子ビューファインダーはきれいに見えるほうですが、やはり光学ファインダーとは違いがあります。液晶画面を見ているのと同じ印象で、連写中に人など被写体が動くと、カクカクと一瞬ごとに止まります。

その代わり、画像補正などの効果、要するに写真の出来上がり具合をリアルタイムで見ることができます。このへんが、評価の分かれるところでしょう。


OLYMPUSの「プロ写真家ライブステージ」。土屋勝義さんと清水哲朗さんがトークを繰り広げていました。撮影のヒントが色々…

 

つぎは広いスペースを占めていたキャノンのブース。

EOS-1D Xを触ってきました。

EOS-1D Xの、これは海外モデル。

AF追従で秒間12コマの連射、常用ISO感度 100~51200(感度拡張でISO 50相当から204800までの設定も可能)という高性能。

ただし大きいです。重いです。持った瞬間、素人が手にするカメラではないと感じました。

オリンピックで望遠レンズをずらりと並べるプロカメラマンたちにこそ似合うカメラ。

撮影体験のステージが設けられていました。

EOS-1D Xの撮影体験のステージ。こういう場面では高速連写は必要ないでしょう。拡張高感度でどの程度のノイズか試せたかもしれません。順番待ちがつらいので、後ろから自前機で撮影(暗めだけどISO100で頑張って撮ってます)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

センサーサイズが大型化したPowerShot G1 Xなどにも注目が集まっていましたが、当方としてはあまり関心なし。

 

こちらは、とても可愛かったコンパニオン(通訳スタッフ?)さん。わが娘のようで、将来が心配だなあ。

 

新型IXYシリーズ。

派手な色使い。近くで見るとそれほど安っぽい感じはしませんでした。

これまでの曲線フォルムから四角い形になりました。この形が、武骨なようで案外使いやすいんですよ。リコーのCXシリーズを使っていてそう思います。


最高級プリンター PIXUS PRO-1

12色インクで、さまざまな風合いの他社製写真用紙にも対応。思っていたより大型でした。わが家には置くところがない・・・

 

つぎはニコンのブース。

フラッグシップ機D4と3630万画素のD800を触れる。45分待ちでした。

D4(左)とD800

D4の連写は、ダイヤルで低速(約10コマ/秒まで)と高速(約10~11コマ/秒)が簡単に切り替えられます。高速で試しましたが、EOS-1D Xに劣らず異次元の凄さです。

常用高感度域でのノイズの少なさについて、ニコンのスタッフがとくに強調していました。実際に写してみて液晶画面で拡大、納得できました。

手に持ってみるとEOS-1D Xより持ちやすい。大きいことは同じなのですが、サイズを比べると、D4は高さが低く、普通のカメラに近い形です。EOS-1D Xはわずかに縦長なのでなんとなく違和感があります。

D800については普通の人でも使える印象。3630万画素の写真の作例が並べられていました。驚くほど精細です。

ブースの一角で開かれていたプロのトークショーでは「ふだん使うには、フェラーリで一般道を走るようなもの。新製品発表の場で言うのも何だが、オーバースペックの感じがする。ただ、いいカメラです。こんなカメラ(D800)ができる、すごい時代になったとは思いますが…」と話していました。

ニコンにも撮影体験ステージがありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

極彩色の背景と、かなり強いライト。白飛びしそうな純白の衣装。

「ちゃんと撮れるか」と、試されているようなきつめのシチェーションでした(自前機で撮影)。

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撮影カメラ

 Canon  EOS KissX4   EF-S 17-85mm  4.5-5.6  IS UTM

 RICOH  CX1

 


GITZOの雲台

2012年02月09日 | カメラ

アマゾンで三脚と一緒に買ったZITZOの雲台が届きました。

クイックリリースプレート付きのセンターボール雲台「GH1780QR」。

27,195円でした。

高さ9.5㎝、重さ0.35kgとコンパクト。最大耐荷重は10kg。

水準器 はクイックリリースプレートの周りに3つ、ボール軸内に1 つ、計4個あります。

ボール部分は中が空洞になっていて重量を軽減。

幅広のロックパッドを内側へ倒すことで、クイックリリースプレートをロックします。

ネジでロックの強さを調整できるようになっていて、説明書では「プレートに接触するまでネジを回した後、ネジを反時計回りに回す(1/3回転)。」とあります。

ネジを1/3戻すことで「遊び」をつくるわけですが、この辺の加減は、のせるカメラの重さや自分の使いやすさという要素も関わってきそうです。

やってみて分かりましたが、「遊び」が少ないと、ロックして今度戻すとき、すごい力が要ります。

 

GITZOのトラベラー三脚GT1542Tに付けたところ。

ぴったりです。カメラをのせてみたところ、しっかりしていました。

 

ロックパッドを戻しても、別のボタンを押さないとクイックリリースプレートが外れないようになっています。安全性を考えてのことでしょう。

 

雲台については、梅本製作所の自由雲台がいいとか、クイックリリースは嫌いとか、人によって好みが分かれるようですが、今のところ、これは気に入っています。


IXYのデザインがカクカクに

2012年02月09日 | カメラ

CP+を控えて、カメラの新製品のことばかりになってしまいますが、7日に発表されたキャノンのIXY新製品が四角いフォルムになっているので、少し驚きました。

2月下旬から発売されます。

「IXY 1」「IXY 3」「IXY 420F」「IXY 220F」の4機種。いずれも以前の曲線を帯びたフォルムではなくて、角ばっています。

 IXY 1の開発テーマは「デザインの原点回帰と革新」で、初代のIXY DIGITALを彷彿とさせるデザインだそうです。1対1.618の黄金比を適用しているとのこと。

「IXY 3」のレッド、ブルーは原色に近い奇抜さ。かなりとんがってます。

スペックにつていえば、4機種の解像度は1010~1610万画素で、とくに不足のない性能。映像エンジンもDIGIC 5ですから、ノイズの少ないきれいな画像が期待できるでしょう。

IXY 1とIXY 420Fには、ワイヤレス送信機能を搭載。静止画や動画をスマートフォンやPC、キヤノン製のWi-Fi対応カメラなどに直接送ることができる、ということで、スマートフォンなどとの連携を強く意識している様子がうかがえます。

IXY 420Fでは撮りたい人の顔・名前・誕生日を登録しておけば、撮影時に画面に映る複数の人物からその人を見つけて、ピントや露出を最適化することが可能だそうです。ということは、たとえば幼稚園でたくさんいる子供たちを写しても、自分の子供だけにピントを合わせてきれいに撮れる、というわけでしょうか。

顔の認証機能はどんどん進歩しているようですが、なにか便利なようで怖い感じも…

「IXY 1」「IXY 3」の記録メディアは、通常のSDカードではなく、携帯によくつかわれているmicroSD/microSDHC/microSDXCメモリーカードを使っています。携帯端末にすり寄っている感がないでもありません。

スマホがデジタルカメラに肩を並べてきた今、デジタルカメラはどうあるべきか、さまざまな模索の様子がIXYの新製品に感じられました。

 


オリンパスの高級ミラーレス

2012年02月08日 | カメラ

オリンパスが8日、同社のミラーレス機では最上位機種「OLYMPUS OM-D E-M5 」を発表しました。(オリンパスはマイクロ一眼という呼び方をしています=同社のページ

発売は3月下旬。予想価格はボディ8~10万円。9日から始まる「CP+」に出展されます。

オリンパスファンの間で、かなり前から、かつての一眼レフの名機・OMシリーズと同じ外観になるのではないかと噂になっていました。

その通り、銀塩時代のオーソドックスな一眼レフのカメラを小さくした外観です。写真で見た感じではかなり小さい。女性が持っても小さいのでは。

ウーン、実際に持ってみないと分かりませんが、男性にとってはどうなんでしょうね。

◇フラッグシップ機を追い越してしまった画質?

「OM-D E-M5 」はマイクロフォーサーズ規格です。マイクロフォーサーズは、フォーサーズの撮像素子(4/3型 17.3×13mm)の大きさはそのままに、本体やレンズをコンパクトにしたもの。

オリンパスのフラッグシップ機でプロも使っているデジタル一眼「E-5」はフォーサーズですので、撮像素子の大きさとしては「OM-D E-M5 」も同じになります。

しかも、「E-5」が有効画素数 約1230万画素 なのに対して、「OM-D E-M5 」はそれを上回る有効画素数1605万画素。

さらに画像処理エンジンやAFも改良されているようですし、世界初の(同社による)5軸手ぶれ補正という特長もあります。

同じようにRAWで撮れますし、画質についてはもはやフラッグシップ機以上なのでは、という印象です。

◇違いはファインダー

「E-5」が光学ファインダーなのに対して、「OM-D E-M5 」は電子ビューファインダー。

電子ビューファインダーは見え方も違い、わずかなタイムラグもあるので、この辺が「E-5」優位かもしれませんが、電子ビューファインダーの方が画像補正の効果をそのまま見ることができるという利点もあるので何とも言えません。

本体については、全く同じかどうかは判断しかねるものの、いずれも堅牢で防塵・防滴構造とか。

となると、もうあえて「E-5」を選ぶ理由はなくなってしまったのではないかと、素人としては思ってしまいます。

オリンパスとしては、将来「OM-D シリーズ 」を名機の外観そのままに事実上の最高機種にする方針なのでしょうか。パワーバッテリーホルダーを付けると貫録もありますし・・・

ともかく、製品を手にとってファインダーをのぞいてみたいと思います。

 

 


ニコン、光学42倍カメラ

2012年02月07日 | カメラ

3630万画素のニコンD800に驚いていたら、同じ7日に、ニコンは光学42倍のコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P510」も発表していました。(ニコンの発表ページ

「COOLPIX P510」は、2011年2月発売の「COOLPIX P500」の後継機。「P500」は35mm判換算で広角22.5~望遠810mmの光学36倍でしたが、「P510」は広角24~望遠1,000mmの光学42倍。f/1.8-4.9。有効画素数は1,610万画素。発売は3月。

1,000mmといえば、野生動物を遠くから撮れる、超望遠です。あこがれのカワセミだって狙えますよ!(写真のカワセミはフリー素材)

もちろん手ブレ補正機能つき。さらに最大画像サイズ(16M:4608×3456)で、約7コマ/秒の連写。約0.9秒の高速起動、約0.3秒のAF、約0.5秒の撮影タイムラグで「狙った瞬間を逃しません」(ニコン)とあれば、なおさらフィールド向きのカメラと感じさせます。

カワセミだけでなく、そこそこ見栄えのする天体写真も撮れそう。

ニコンさん、矢継ぎ早に新機種を投入して、意欲的ですね。

このカメラを使って野鳥写真に挑戦してみたい。

 

お値段は価格.comで47,500円(レッド)と。(ブラックとレッドがあります。でもなぜレッド? カメラが目立って、カワセミが逃げちゃうよ…)

欲しいなァ。

写真に凝りだすと、お金がいくらあっても足りません…

 

 


ニコン一眼レフ3000万画素に突入

2012年02月07日 | カメラ

ニコンが7日、35mmフルサイズデジタル一眼レフカメラ「D800」と「D800E」を発表しました。

「D800」は3月22日から、「D800E」は4月12日からの発売。

 さっそく、2月9日(木)~12日(日)、横浜で開催される「CP+」で実物が展示されるそうです。

スペックの詳細はニコンの発表をご覧ください。

何がすごいって、画素数ですよね。有効画素数3630万画素!。

35mmフルサイズ機で初めての3000万画素越え。「中判デジタルカメラに匹敵するほどの高画質」(ニコン)が特徴だそうです。

確かに、ペンタックスの中判デジタルカメラ645Dが4000万画素ですから、それに近い画素数です。

D700(1210万画素)の後継機を待ち望んでいたファンは飛びつくでしょうね。

フラッグシップモデル「D4」並みのAEセンサー、視野率約100%ファインダー、D700と同等の堅牢性を保ちながら約10%の軽量化など…

キャノンユーザーからみても、すごく魅力的なカメラだと思います。

そのかわり、連写性能はまあまあの感じがします。フルサイズの画像で5コマ/秒。「マルチパワーバッテリーMB-D12(別売)を装着すると、約6コマ/秒の高速連続撮影が可能」とありますが、バッテリーを付けるとかなりでかく、重くなります。

画像データが大きく(重く)なるので連写は厳しいだろうと、素人ながら想像します。でも、この連写性能があれば、通常の被写体には十分でしょう。

なお、「D800E」のほうは、ローパスフィルターの働きを抑制することで、解像感を高める超高解像仕様となっている、とのこと。(ローパスフィルター をなくしたわけではなさそう)

ローパスフィルターはデジタルカメラ特有の偽色やモアレを抑制するため、撮像素子の前に設けられるもの。欠点として解像感が落ちるため、「新機種はローパスフィルターをなくしてほしい」という声が出ていました。

実際、他メーカーからはローパスフィルターのない新機種が出ています。

ただ、「D800E」について、ニコンは「撮影する被写体や条件によっては、D800より偽色やモアレが目立つ場合があります」と断っています。

気になるのはお値段。

予想価格はD800が30万円前後、D800Eが35万円前後ということらしいですが、価格.comで各ショップの値段を見たところ、D800のボディで268、200円とありました。

夏のボーナスで買えそう?

 

それにしても3630万画素の画像って、どんなものでしょうね。

キャノンがEOS 5D Mark II(2110万画素)の後継機をどうするのか、ますます気になってきました。

 

 キャノンはどう対抗? 店頭のEOS 5D Mark II

 


GITZOを購入

2012年02月07日 | カメラ

軽くてしっかりした三脚を探していましたが、量販店を回って実物を触ったり、ネットの口コミなどを参考にした結果、イタリア製のGIZO(ジッツオ)を買うことにしました。

旅行に行くのに重くてかさばる三脚はかなわない。かといって軽い三脚はとかく弱くてカメラがブレやすい。この相反する条件を解決してくれそうなのがこれです。

買ったのは「トラベラー三脚 1型4段 GT1542T」(雲台なしモデル)。
180度折りたたむことによって長さがわずか42.5センチになります。重さは1キロ。

他の製品に比べるととても軽くてコンパクトです。

脚を180度折りたたんだ状態

使うときにはこの形に

カーボンファイバー製で、軽いにもかかわらずしっかりしています。プロ用機材も支える剛性があるとのこと。

脚は4段。重力負荷がかかるほどしっかり固定する「Gロック」という機構が使われています。

 

←脚を伸ばしたところ

 

3か所のロックを全部ゆるめて一気に伸ばし、それから固定しますが、非常にスムーズでした。

ロックを少し回しただけでしっかり固定され、脚もたわみがほとんどありません。

 ◇主なスペック

  全伸高 149.0 cm
  伸高(センターポール格納時) 116.5 cm 
  最低高 22.0 cm
  格納高 42.5 cm
  自重 1 kg
  耐荷重8kg

 

問題は、軽いだけに、風の日はどうかなという感じはします。

センターポールの下部にフックが内蔵されているので、カメラバッグなどを掛けて、安定性を増すことはできます。最大18kgまで掛けられるそうです。

雲台「GH1780QR」と合わせてアマゾンで購入。合計87,058円。これでも安く買えたほうだと思いますが、レンズが1本買える値段。相当な出費!。

大事に使えば一生もの、という気持ちで思い切りました。

雲台「GH1780QR」の方は届くのが後になるので、とりあえずスリックの雲台をつけてみました。

 

中型三脚用自由雲台「SBH-320」。重さ340g、耐荷重7kgで、ずっしりした感触です。

 

雲台の方が大きい印象ですが、この組み合わせならフルサイズ機でもOKと、店員さんが言っていました。

 

 

 

 

EOS Kiss X4をのせてみたところ。

ちょうどいい感じです。

さあ、いい写真を撮らないと…

 

  

 

 


修正写真で入賞取り消し(中国)

2012年02月05日 | モラル

私見・写真の修正について  (1)

中国の写真コンクールで入賞作の約半数が修正されたものだったため、入賞を取り消されたというニュースがネット(2012.2.5 msn産経ニュース)で出ていました。

『中国の写真専門誌などが主催する全国規模の写真コンテスト「“影像中国”全国撮影芸術大展」のドキュメンタリー作品部門で、当初の入賞作52点のうちコンピューターで修正されていた25点を含む27点が、このほど入賞を取り消された。4日付の中国英字紙チャイナ・デーリーなどが伝えた。 1等の作品も「修正」と判断され資格を失った。高速道路工事の現場を撮影した8枚組の写真だが、実際にはない山が背景に写っていたという。…以下略…(共同)』

という内容。

食品などの偽装が問題になっている中国で、写真コンクールも…、という感じですね。入賞作の中に修正した作品が半数もあったというのは、ちょっとひどい。

ただ、記事を読んでいて、写真はどこまで修正が許されるのだろうと考えました。

◇ドキュメンタリー

先の記事で注意すべきは「ドキュメンタリー作品部門」だというところです。

現実を写すのがドキュメンタリー。工事現場の背景に実際にはない山を付け加えたのでは、賞を取り消されてもしかたがないでしょう。

これとは反対に現実には存在するものを「じゃまだから」と消してしまうのも、現実を誤認させることになり、いけないことだと考えます。

写真コンクール以外にも報道写真や記録写真(建築現場、環境調査、裁判の証拠など)の修正は基本的にないというのが前提。もし修正があれば社会問題に。

もっとも、報道写真が全く現実そのものかというと、過去には色々なことがあり、胸を張れるものではないことも事実です。

30年ぐらい前までの新聞など報道写真の世界では、画像の不鮮明さを補う意味もあって、モノクロプリントに灰色や白黒の絵の具で筆を入れる修正は日常茶飯事でした。人物の場合、輪郭を強調したり、髪の毛は黒く、背広の肩の部分は光が当たっているように明るい灰色に、という具合。これが網点の印刷物として出来上がると、なんとなく自然に見えたから不思議です。

 もっと古い新聞になると、見るからに、やりすぎと思えるぐらいの修正をしている写真がいくらでもあります。

近年のカラー時代になってからは、そんな前近代的な作業はなくなり、修正は不可という意識も年々シビアになっているようです。某新聞社の「ねつ造写真」が大きな問題になったことも影響しているかもしれません。

ただ、今でも例外的に、名月の写真を「合成写真」と但し書きを付けた上で載せるとか、選挙の候補者の街頭演説の写真で、タスキなどの候補者名にモザイクをかけるとか、修正が許容される、あるいはやむを得ない場合もあると思われます。

それ以外は、無いものを加えたり、在るものを消したりが許されない厳しさが、ドキュメンタリーたるゆえんでしょう。少なくとも建前としては…

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ドキュメンタリー以外の分野の写真では、話はまた違ってきます。これについては日を改めて考えてみたいと思います。

 


スマホとデジカメの未来

2012年02月05日 | カメラ

 スマホのカメラ機能がアップして、最近では800万画素とか1000万画素を超える製品が出る時代になってきました。

 iPhone4Sは、800万画素、ドコモのNEXTシリーズF-05Dは1310万画素で、どちらもフラッシュ、顔認識機能、手ぶれ補正機能までついています。

 画素数に関しては、Canonが2005年2月に発売したデジタル一眼レフカメラ  EOS Kiss Digital N が800万画素ですから、もはや過去の一眼レフカメラに匹敵、いやそれ以上の解像度を、スマホが持っているということになります。

 普通、プリントする場合、L判なら200万画素あれば足りるので、もはやかなりのオーバースペック状態とはいえます。

 仲間内の写真を撮るのに、スマホでも十分すぎると言えるし、みんなそれで満足しているでしょう。

 これからデジタルカメラも、何が必要とされているのか考える時代に入っていくと思います。

 


梅は咲いたか…

2012年02月04日 | 

 梅の季節になり、写真を撮りに行こうとおもっているのですが、今年は開花が遅れています。

 日本海側や東北では大雪。全体に今年は寒気が厳しいようです。

 日本一早い梅の名所、熱海でも開花状況は3~4週間遅れ(あたみニュース)。「1/30現在 、179本開花のうち、二分から五分咲きが56本、見頃が14本」とか。

 あまり開花が遅れているので、1月1日から始まった「熱海梅園梅まつり」は、現在入園無料。2月10日から有料になるそうです。

 私の地元の大阪では大阪城梅林が名所で、今頃は早咲きの「寒紅」「冬至梅」が咲いています。

 これは去年の大阪城の梅。

 4日は立春。でも外は凍るような寒さ。家の中に引っ込んでいます。

 早く暖かくなってほしい。