体内時計の自然のリズムが乱れることよって、気分障害リスクが高まるとした研究論文がLancet Psychiatryに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。一般的な孤独感から、重いうつ病、双極性障害までその範囲は広いそうです。研究は9万1000人以上のデータを対象としたそうです。同様のものとしては過去最大規模だそうです。今回、「概日リズム」への干渉が記憶や集中力の持続時間の低下といった認知機能の低下につながることも分かったそうです。脳内の概日リズムをつかさどる時計中枢は、睡眠パターンやホルモンの放出のみならず、体温にも影響を与えています。先行研究では、こうしたリズムの乱れについて、精神衛生面にマイナスの影響を与えるものと考えられるとしていたが、決定的な結論には至っていなかったそうです。データの大半が自己報告によるもので、対象集団も小規模、さらにはデータを不正確のものとし得る要因が排除できていなかったことがその理由だそうです。今回の研究では、37歳から73歳までの9万1105人に関する健康データを分析した。データは英バイオバンク(UK Biobank)によるもので、長期にわたる調査を通じて得られた最も包括的な内容だそうです。調査に参加したボランティアらは加速度計を着用して、休息と活動のパターンを計測。得られた記録は精神疾患の病歴と比較。その結果、夜間勤務や時差ボケの繰り返しといった生活を経験している人では、気分障害や不快感、認知的問題などの生涯リスクが高まる傾向がみられたそうです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3174847
http://www.afpbb.com/articles/-/3174847