横須賀総合医療センター心臓血管外科

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ドクターズファイル

2018-04-12 16:59:59 | 心臓病の治療
https://hospitalsfile.doctorsfile.jp/h/1041643/ft/

心臓血管外科

心臓血管外科部長
安達 晃一先生
1994年自治医科大学医学部卒業。大学病院や総合病院の内科・外科治療に従事した後、心臓血管外科部長などを歴任。2016年から現職。日本外科学会外科専門医、日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医。

24時間の急患受け入れや緊急手術にも対応している
難易度の高い治療までカバーし地域の心臓疾患患者に対応

地域の医療機関や同院での診断で、外科手術が必要とされた成人の心臓疾患に対応。狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患、成人の先天性心疾患のほか、閉塞性動脈硬化症や下肢静脈瘤も同科で担当する。また救急科と連携し、救急患者の心臓疾患に24時間対応する。
平成28年1〜12月に251件の手術を行った同科だが、平成29年は約380件に増え、特に心臓胸部大血管手術は約1.5倍になったと安達晃一先生。
「平均寿命が延びて手術が必要な方が増え、また当科で難しい手術を行う環境などが整ったためです。90歳以上でも、体力など条件次第で心臓手術は可能です」
安達先生自身も豊富な心臓手術の経験を同院で生かしながら、患者の体への負担を軽減するよう心がけているという。「例えば胸部や腹部の大動脈手術では、傷を極力小さくするステントグラフト手術も選択できます。また下肢静脈瘤も、傷が目立たずより体への負担も少ないレーザー治療が可能です」
疾患の早期発見にも力を入れ、高血圧や脂質異常症、糖尿病など心臓疾患のリスクのある患者には検査を勧めている。
「手術で患者さんに元気を取り戻していただくのが当科の目標。可能なら早めに手術を受けていただきたいと思います」
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心房内血栓症の手術適応

2018-04-12 06:56:21 | 心臓病の治療
 特に心房細動の患者さんにおいて最も問題になるのは、心房壁の調律的収縮が無くなることによって、心房内の血液がよどみ、心房内に血栓ができてしまうことがあり、その血栓がはがれて全身に血栓塞栓症を起こすことがある、ということです。

 血栓ができないように、そのリスクにあわせて抗凝固療法を行う事により、血栓塞栓症のリスクは大幅に軽減することができます。今まではワーファリンが唯一の治療薬でしたが、最近は第X凝固因子を阻害する薬剤(Xa阻害剤)が出現してからはより、心房細動に対する抗凝固療法が一般化してきたように思います。新しい抗凝固薬という意味で、NOAC(New Oral Anti- Coagulant)としばらく呼ばれてきましたが、時間も経過したので、最近はDOAC(Direct OralAnti- Coagulant)と呼ばれるようになってきました。まだ非弁膜症性の心房細動にのみの適応とはなりますが、現在はワーファリンよりもこちらを選択されることが多いようです。

 さて、心房内にエコーや造影CTで血栓がみられた場合、どうするか。やはり基本的に壁に固着しているような血栓はそう簡単にははがれないので(手術で摘出する場合も、一塊に簡単にとれるような感じではなく、ちぎりながら削り取っていく必要があります)、抗凝固療法を開始してそこに新たな血栓が付着することや、血栓が増大することを予防すると同時に自然に血栓が溶けて無くなっていくことを期待します。
 手術適応となるのは、
①可動性の血栓があり、はがれやすいと考えられるもの
②弁膜症などの手術が必要な場合、同時に行う事が可能な場合
です。

手術中に注意が必要なのは、血栓を取りこぼしががないようにすべて回収すること、操作によって血栓を意図していない瞬間にはがれさせることがないように、最新の注意を払う事、特に左房左室ベントは盲目的に挿入せず、大動脈遮断して左房切開してから直視下に留置すること、などです。

新たな血栓が再度できないように、最も血栓ができやすい左心耳は切除するか縫縮するこが一般的です。
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