横須賀うわまち病院心臓血管外科

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Barlow病に対する僧帽弁形成術 → 僧帽弁のDiminution

2021-04-29 19:57:22 | 弁膜症


Barlow病は僧帽弁の弁葉が著しく増生して合わさりが悪くなって逆流を呈する弁の変性疾患です。前葉、後葉どちらの弁葉にも発生し、両葉の変化がみられる症例も少なくありません。この増生したEccesive Tissueと腱索の延長も同時に生じることがあり、複雑なメカニズムで逆流が生じます。また弁の逆流によって左房や左室の増大を来たし、心房性の逆流や左室拡大に伴うTetheringにより機能性の逆流成分を合併することもあります。

心房性の逆流に関しては人工弁輪による弁輪縫縮で対応できますが、左室の拡大に伴うTetheringに関してはもともと弁葉の余剰にがあるので、さらなるAugumetationは必要なく、逆にAugumetationしすぎたような形態をしていることが多いため、この場合、Augumetationの逆の形成=Diminution(弁葉縮小手技)を行う必要があります。Diminutionのやり方には、Sliding Techniqueを基本とした、その応用である砂時計型のResection&Sutureやそれに似た手技を行うこともありますが、弁葉のBillowingを起こしている部分を切除して弁葉のサイズを正常化するには、Billowing部分そのものを切除することが理想的です。その場合はAugumetationでPatchを充てるのと反対にPatchサイズの弁葉切除を行って結節縫合で弁のHight Reductionすることで弁葉サイズの適正化が可能です。

これに弁輪縫縮、Coaputationが合わない場合の人工腱索縫着などStepwiseに手技を積み重ねていくことが重要と言われています。
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