全身麻酔後の嚥下障害、これは気管内挿管の刺激による喉頭部の浮腫などが原因している可能性があります。特に高齢者で起こりやすいのは、水分摂取の時に、喉頭がタイミングよく閉鎖しないために起こる気道内への誤嚥です。また、声帯の可動制限・閉鎖の異常による嗄声(かすれ声になること)などが起こることがあります。こうした状態は一時的なので、数日から数週間以内に自然に軽快することが多い状態です。
稀に外側延髄の脳梗塞によって反回神経麻痺や咽頭喉頭の運動障害が発生して同様の症状が出現することがあり、症状が遷延した場合は、脳MRIなどで評価し脳外科医や神経内科医への相談が必要なことがあります。
気管内挿管が長期間に及んだ場合は特にこうした嚥下障害などは発生しやすいので、人工呼吸器から離脱後の飲水、嚥下が正常に行われているかをチェックするために、横須賀市立うわまち病院ICUでは、耳鼻科およびST(Speech Therapist)に依頼して、嚥下機能評価を行い、それに合格してから飲水を開始しています。不安のある患者さんの場合は、STの監視下で水分、食物の摂取をしてもらいます。
特に誤嚥の危険がある患者さんには、水分にとろみをつける成分を追加しています。とろみをつけることで、嚥下される瞬間に移動する水分の速度が低下し、喉頭の閉鎖が間に合わないために起こる誤嚥を予防します。
全身麻酔の後には、気道の繊毛機能の低下、肺活量の低下などが起こるため、喀痰の喀出障害を起こしていることが多く、肺炎、痰詰まりによる窒息などが起きやすい状態でもあります。誤嚥、肺炎、痰詰まりを回避するために、危険性の高い患者さんには、気管支鏡による採痰、ミニトラック(喉頭から穿刺して気道に留置する細いカテーテル)、気管切開などを積極的に行っています。
術後の早期回復には栄養の補給が非常に重要です。嚥下に問題があるために、経口摂取が問題がある場合は、胃管を通じた経管栄養を早期に開始します。最近の傾向では、特に早期から十分な経腸栄養を開始することが、術後の感染予防、創傷治癒に役立つといわれています。胃管そのものが、嚥下に悪影響を呈する場合は、稀ですが、一時的に胃瘻を内視鏡的に作成して栄養管理する場合もあります。
稀に外側延髄の脳梗塞によって反回神経麻痺や咽頭喉頭の運動障害が発生して同様の症状が出現することがあり、症状が遷延した場合は、脳MRIなどで評価し脳外科医や神経内科医への相談が必要なことがあります。
気管内挿管が長期間に及んだ場合は特にこうした嚥下障害などは発生しやすいので、人工呼吸器から離脱後の飲水、嚥下が正常に行われているかをチェックするために、横須賀市立うわまち病院ICUでは、耳鼻科およびST(Speech Therapist)に依頼して、嚥下機能評価を行い、それに合格してから飲水を開始しています。不安のある患者さんの場合は、STの監視下で水分、食物の摂取をしてもらいます。
特に誤嚥の危険がある患者さんには、水分にとろみをつける成分を追加しています。とろみをつけることで、嚥下される瞬間に移動する水分の速度が低下し、喉頭の閉鎖が間に合わないために起こる誤嚥を予防します。
全身麻酔の後には、気道の繊毛機能の低下、肺活量の低下などが起こるため、喀痰の喀出障害を起こしていることが多く、肺炎、痰詰まりによる窒息などが起きやすい状態でもあります。誤嚥、肺炎、痰詰まりを回避するために、危険性の高い患者さんには、気管支鏡による採痰、ミニトラック(喉頭から穿刺して気道に留置する細いカテーテル)、気管切開などを積極的に行っています。
術後の早期回復には栄養の補給が非常に重要です。嚥下に問題があるために、経口摂取が問題がある場合は、胃管を通じた経管栄養を早期に開始します。最近の傾向では、特に早期から十分な経腸栄養を開始することが、術後の感染予防、創傷治癒に役立つといわれています。胃管そのものが、嚥下に悪影響を呈する場合は、稀ですが、一時的に胃瘻を内視鏡的に作成して栄養管理する場合もあります。
母親87歳ですが、心臓の出口からU字の下に直ぐの位置に大動脈りゅう6センチ位のサイズ有まして、オセロを終了した後、疲れたと話しベットに横になると興奮したのか目が見開き意識を失いました。救急車にて西徳州会病院に搬送され瘤が破裂との事で6時間の全身麻酔による開腹手術が行われ人工血管とステントクラフト置換術にて無事に終えたのですが、その後意識は戻り平行棒も可能になりましたが、手足の麻痺は見られないとの事ですが、声はしゃがれまた水分や食事が摂れない誤嚥の様な状態が現在まで続いています。ゼリー状のものは良好との事ですが、低栄養の状態がつづいています。点滴で栄養と水分を補給していますが、原因は麻酔でしょうか?また何かあるのでしょうか?術前も家庭では多少のむせ込みはありましたがあのような激しい状態はみられませんでした。水一口でもむせ込みます。 先生方のご意見をよろしくお願いします。今月中にVE検査はあると聞いています。何か良い手立てはありませんか?現在はリハビリ病院に入院しています。右腎臓がんと左肺に水が溜まっているとの事です。乱文にてもうしわけありません。
6月12日14時頃
しかしながら、現在しゃがれ声とむせがあるとのことで、おそらくこれは、左反回神経麻痺の症状と考えられます。左反回神経麻痺は弓部大動脈瘤によって、弓部大動脈の周囲を走行する反回神経を圧迫して起こると言われています。まして、大動脈瘤破裂によって神経損傷が起こった可能性が高いと考えられます。この部位の手術操作によっても反回神経麻痺は起こりますが、弓部大動脈置換術+オープンステント挿入術では、反回神経の走行位置よりも中枢側で操作することが多く、反回神経麻痺の可能性は少ないと一般に言われています。
反回神経麻痺の症状は、声帯がちゃんと閉まらないことにより、ご指摘のようなしゃがれ声(=嗄声と呼んでいます)や嚥下時のむせや誤嚥が典型です。これは自然に数ヶ月で軽快することもありますが、長期間持続することもあります。長期間持続する場合はシリコン注入治療などを耳鼻科で実施してもらって軽快する場合もありますので、一度耳鼻科に診察してもらってはいかがでしょうか?シリコン注入治療が出来る耳鼻科医は少ないので、反回神経麻痺と診断された場合は、そうした専門治療が出来る医師に紹介してもらうといいと思います。
ちなみに東京西徳州会病院で治療受けたのでしょうか?数年前になりますが、筆者は以前、その病院の心臓血管外科立ち上げの際、部長になった後輩医師の支援、手術指導にしばしば伺ったことがありますが、現在は他の医局関連のドクターが運営していると思います。
やはり瘤の破裂による反回神経麻痺の可能性が考えられるのですね。
食事が摂れない場合は胃ろうやけい管栄養で補えば生命は維持出来るのでしょうか?現病院から嗄声が少し回復したと報告がありましたので少し安心しました。腎臓の数値も改善が見られる報告ありました。コロナの影響で家族も会えないため様子は電話のみの報告だけです。次回リハビリ病院の担当医に反回神経麻痺の意見をもとめてみます。本来は医療データー等の貴先生に提出が可能であれば更なる診断が得られるような気持がいたします。反回神経麻痺の回復が遅い場合は耳鼻科の受診も選択肢になると思います。西徳洲会の心臓外科の担当医によると破裂以前の手術であればリスクはさらに低かった意見ありました。他病院では3か所にて手術は断られまして破裂に至りました。命が守られたのは奇跡ですね。生存率が心配です。しかし腎臓癌もあり複雑な心境です。一日でも長生きしてもらいたいと思います。オセロは真剣に最後は私が負けました。病は不思議ですね。ご意見いろいろありがとうございました。母親は来月米寿を迎えます。
残念ながら80代後半の胸部大動脈瘤の症例は手術しないと判断する医師は少なくなりませんが、当院では年齢に関係なく緊急でも予定手術でも受け入れています。今のお年寄りは100歳まで生きたいので手術を受ける、という判断する方も少なくありませんし、破裂の恐怖を抱えて生きていくのも不幸です。こちらでも再来週87歳の胸部大動脈瘤の手術を予定しています。
反回神経麻痺であれば、通常はST(Speech Therapist =言語療法士)による嚥下や発生のリハビリテーションがあるようです。定期的に診察、リハビリテーションを受けている患者さんが何人か当院でもおります。耳鼻科医、STにまずは評価してもらうことが必要です。数か月でもとに戻ることもありますので、すぐにシリコン注入はしません。少なくとも半年以上、もしくは一年以上たってからの適応になるようです。治療可能な施設はどこかは、詳しくありませんので、毎回、耳鼻科医から紹介してもらっています。こちらで、近隣の大学病院耳鼻科に紹介された患者さんの場合は、都内から実施可能な医師を招聘してシリコン注入を行った、とお聞きしましたので、実施可能な医師は限られているようです。前任地の自治医科大学さいたま医療センターでも、耳鼻科から他病院へ紹介しているようでしたので、まずは診察してくれている耳鼻科医にご相談ください。
8月12日に再検査が有りまして、クレアチニン5,59 カリウム5,7と血液検査で見つかりまして早急に
胸部大動脈破裂による開腹手術を行った病院に緊急転院になり透析が始まりました。透析しないと一週間の命と告げられました。私は大変ショックを受けました。前リハビリ病院では何をしていたのでしょうか?血液検査位出来る病院です。こんなに悪化するまえに何故調べなかったのでしょうか。嚥下障害は続くために食事は無くゼリーも時々摂取するのみ。点滴で対応したようです。当然歩行も出来ず。尿量も減り私が母親の姿を見たとき余りの入院前との違いに言葉を失いました。コロナの影響も在りますが、何故悪化の電話報告も無かったのですか不思議です。転院しなければ良かったと後悔しています。もう家には戻れないと看護師に告げられました。確かに高齢の母親にリスクの大きな手術を受けたのですから仕方がないのかもしれませんが。残念です。後は透析で数値の回復を祈るのみです。いろいろご指導ありがとうございました。乱文でもうしわけありません。
リハビリの病院ではリハビリテーションに専念するためそれ以外のところは管理が不十分になることはあるのも事実と思います。食事摂取できない状態で、水分、カロリーの接種が不十分なために腎不全が進行したものと推察いたします。一日も早い回復をお祈りいたします。
母親の調子の悪い原因は腎臓でなく、膀胱炎がわかりました様子です。よって透析の治療は中止するとの連絡がありました。お陰様で転院後から回復が良く食欲も有り嚥下も少し改善されお粥や副菜はペースト状のものからはじまりました。尿量も改善して肺の水も奇麗との事です。手で点滴を抜いてしまう行為が有るために抜けないような栄養補給のチューブを腕から装着するようです。急な回復でなんか信じられませんが(コロナで面会出来ないため)電話にての報告ありました。尿カテーテルバルーン装着の為に菌が影響したのでしょうか。今後は担当先生の指導で方向性が決まると思います。ありがとうございました。