2021年の疾患学会は残念ながら予定の大阪での現地開催は中止され、完全オンライン開催となりました。心臓外科医と循環器内科医が合同で行うこの学会は、循環器内科医に外科の治療についてアッピールするチャンスでもあります。
横須賀市立うわまち病院からは2演題を発表し、どちらもこれから普及が期待されるMICS-CABG関係です。
筆者が発表したのは、過去に正中切開でCABGを行った患者さんに、再CABGが必要になった場合は左側方開胸からのアプローチを採用することで、開存している過去のCABGグラフトを損傷する危険がなく、また、左内胸動脈と左腋窩動脈に吻合した大伏在静脈グラフトによって、再建デザインを多様化できます。回旋枝領域は癒着した心膜を剥離してターゲット血管を見つけることは難しい可能性がありますが、低侵襲な治療法であり、手術リスクは低く、短期間の入院で実施可能です。