横須賀うわまち病院心臓血管外科

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MICSの止血におけるサージフローの有用性

2021-10-13 15:48:51 | 心臓病の治療
 MICS手術は側方小開胸アプローチで心臓手術を行うため低侵襲で術後の回復が速く合併症も少ないと一般に言われていますが、創が小さいうえの弱点として、良く見えない、操作性が悪い部位から一度出血してしまうとなかなか止血に難渋してしまう危険があります。ですので、MICSで心がけることは出血させない手術手技を行う、ということになります。
 もし出血してしまったら可能な限りのすべての手技、デバイス、器材などを駆使して止血をすることになりますが、止血剤の一つサージフローも有用な武器になりえます。その実際の止血シーンをうつした動画を次の胸部外科学会での展示ブースで上映する予定でしたが、次の胸部外科学会では残念ながら企業の展示ブースはすべて開設しないことに決まってしまったそうです。
 内容としては
①MICS-CABGにおける吻合部周囲の出血に対してサージフローを重ね塗りのように三回にわたって使用して最終的に止血
②MICS-AVRでStonehenge Techniqueにおける心膜牽引糸が胸壁を貫通する部分からの出血に対する止血
 に関する手技を撮影したものです。
 これに関しては、エチコンの動画サイトで上映されることになったので、登録いただければ見えるようです。
 動画としては完成度が高いものとなっていますが、エチコン以外の糸が画面に映ってしまっていると使えないということで、画像の編集にも工夫が必要でした。
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