楽天が創設された時に初代監督を務めた田尾安志氏が、当時を振り返ったインタビュー記事があった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5850f86f1506a878366629ba2d0cb37b6d986bb6
まず、楽天創設時の背景を思い起こすと、当時チームを持っていた近鉄がプロ野球から手を引いたというのが発端だ。
当初、近鉄はオリックスと一つになって、パリーグは5球団になる、という流れだったと思う。
そこで名乗りを挙げたのが、ホリエモン率いるライブドアだった。
ところが、ホリエモンが嫌いな財界人が「ライブドアなんかに球団を持たせたくない」という思惑から、楽天の三木谷を動かした結果、ライブドアと楽天との競争となり、結果的に楽天が新チームを立ち上げることになった、ということだと思う。
つまり、最初から三木谷はプロ野球の球団を持ちたい、という気持ちはほとんどなかったのではなかろうか。
ということを前提とし、田尾氏のコメントを読んでみると、なかなか面白い。
「若いオーナーだからいろいろ言ってくるだろうという思いは就任したときからありましたよ。でも、口を出すなら直接僕に言ってほしかった。間に人を挟むと、正しく伝わらないことが多いですから。何度もそう言ったんですが、オーナーから僕へ直接質問や文句がくることはありませんでした」
創設当時から、三木谷は先発メンバーや采配にいろいろと口を出してきた、と聞いたことがある。
もともとワンマンな男だから、自分の思い通りにしたかったのだろうが、自身の商売とスポーツとはまったく違う。
しかも、近鉄とオリックスの合併(事実上、近鉄の消滅)により、近鉄の主力選手の大半はオリックスに移った。
新生楽天に行ったのは、エースの岩隈くらいで、後は両チームの1軍半以下の選手が大半だったはず。
にもかかわらず、結果しか見ない三木谷は、「チームは開幕から1か月もたっていない4月29日に11連敗を喫する。その翌日、フロントは山下大輔ヘッドコーチと駒田徳広バッティングコーチの降格を発表した」などということをやっていたそうだ。
この時点では、ただの「スポーツというものがわかっていないおっさん」で済んでいたかも知れないのだけど、その後もシーズン途中でレポートを書かせたり、「明日負けたら休養」とか勧告しながら「でも、勝ったら続投」などと安易な指示を出したりと、アホ丸出しのことをやっていたらしい。
たぶん、自身の会社でも似たようなことをやっているのだと思う。
どうせ田尾氏が「戦力不足です」と訴えても、「どんな戦力でも、勝たせるのがお前の仕事だ。ダメならクビだ」くらいにしか思っていなかったのだろう。
とにかく、自分の思い通りにいかないとガンガンいうくせに、一切の反論は許さないという三木谷の考え方は、あの「社内公用語を英語にする」というバカなことをしたことにも表れている。
社員の大半が日本人であるどころか、顧客の大半は日本人だろうに、社内で英語しか認めないようにしたのは、ただ「オレに文句は言わせない」という形にしたかっただけ、としか考えられない。
つまり、社員が「社長、それは違うと思います」と言おうとしても「in English?(英語で言え!)」などと言われたら、その社員は何も言えなくなってしまう。
「英語で言えばいいじゃないか」という問題ではなく、日本人の社員が日本人の社長に英語で話す意味など、どこにもないのである。
外国人の社員なり役員もいるだろうけど、彼らは「オレのいう通りにしろ!」と言ったところで、どうせ言いたいことははっきり言ってくる。
だったら、少なくとも日本人の社員の意見は封じ込めよう、と考えたのに違いない。
まことしやかに言われている話として、楽天社内では、社員に対して徹底しなければならないような話をしなければいけない時は、「これは重要な話なので、日本語で話します」とか言っている、という話もある。
こんな小さい人間が、プロ野球のようにみんなに夢を与える仕事なんて、できるはずもないだろう。
田尾氏も大変だったろうと思う。
同じような企業オーナーとして、個人的には嫌いなヤツではあるが、ソフトバンクの孫正義などは、プロ野球に関しては「金は出すけど、口は出さない」ということで、すべて王貞治氏を始めとした首脳陣に任せているそうだ。
「金は出さないくせに、口だけは出す」という三木谷との違いが、常勝軍団となったソフトバンクと、田中将大が大リーグから帰ってきたのに、優勝どころか3位も危なくなってきている楽天との違いとなっているわけだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5850f86f1506a878366629ba2d0cb37b6d986bb6
まず、楽天創設時の背景を思い起こすと、当時チームを持っていた近鉄がプロ野球から手を引いたというのが発端だ。
当初、近鉄はオリックスと一つになって、パリーグは5球団になる、という流れだったと思う。
そこで名乗りを挙げたのが、ホリエモン率いるライブドアだった。
ところが、ホリエモンが嫌いな財界人が「ライブドアなんかに球団を持たせたくない」という思惑から、楽天の三木谷を動かした結果、ライブドアと楽天との競争となり、結果的に楽天が新チームを立ち上げることになった、ということだと思う。
つまり、最初から三木谷はプロ野球の球団を持ちたい、という気持ちはほとんどなかったのではなかろうか。
ということを前提とし、田尾氏のコメントを読んでみると、なかなか面白い。
「若いオーナーだからいろいろ言ってくるだろうという思いは就任したときからありましたよ。でも、口を出すなら直接僕に言ってほしかった。間に人を挟むと、正しく伝わらないことが多いですから。何度もそう言ったんですが、オーナーから僕へ直接質問や文句がくることはありませんでした」
創設当時から、三木谷は先発メンバーや采配にいろいろと口を出してきた、と聞いたことがある。
もともとワンマンな男だから、自分の思い通りにしたかったのだろうが、自身の商売とスポーツとはまったく違う。
しかも、近鉄とオリックスの合併(事実上、近鉄の消滅)により、近鉄の主力選手の大半はオリックスに移った。
新生楽天に行ったのは、エースの岩隈くらいで、後は両チームの1軍半以下の選手が大半だったはず。
にもかかわらず、結果しか見ない三木谷は、「チームは開幕から1か月もたっていない4月29日に11連敗を喫する。その翌日、フロントは山下大輔ヘッドコーチと駒田徳広バッティングコーチの降格を発表した」などということをやっていたそうだ。
この時点では、ただの「スポーツというものがわかっていないおっさん」で済んでいたかも知れないのだけど、その後もシーズン途中でレポートを書かせたり、「明日負けたら休養」とか勧告しながら「でも、勝ったら続投」などと安易な指示を出したりと、アホ丸出しのことをやっていたらしい。
たぶん、自身の会社でも似たようなことをやっているのだと思う。
どうせ田尾氏が「戦力不足です」と訴えても、「どんな戦力でも、勝たせるのがお前の仕事だ。ダメならクビだ」くらいにしか思っていなかったのだろう。
とにかく、自分の思い通りにいかないとガンガンいうくせに、一切の反論は許さないという三木谷の考え方は、あの「社内公用語を英語にする」というバカなことをしたことにも表れている。
社員の大半が日本人であるどころか、顧客の大半は日本人だろうに、社内で英語しか認めないようにしたのは、ただ「オレに文句は言わせない」という形にしたかっただけ、としか考えられない。
つまり、社員が「社長、それは違うと思います」と言おうとしても「in English?(英語で言え!)」などと言われたら、その社員は何も言えなくなってしまう。
「英語で言えばいいじゃないか」という問題ではなく、日本人の社員が日本人の社長に英語で話す意味など、どこにもないのである。
外国人の社員なり役員もいるだろうけど、彼らは「オレのいう通りにしろ!」と言ったところで、どうせ言いたいことははっきり言ってくる。
だったら、少なくとも日本人の社員の意見は封じ込めよう、と考えたのに違いない。
まことしやかに言われている話として、楽天社内では、社員に対して徹底しなければならないような話をしなければいけない時は、「これは重要な話なので、日本語で話します」とか言っている、という話もある。
こんな小さい人間が、プロ野球のようにみんなに夢を与える仕事なんて、できるはずもないだろう。
田尾氏も大変だったろうと思う。
同じような企業オーナーとして、個人的には嫌いなヤツではあるが、ソフトバンクの孫正義などは、プロ野球に関しては「金は出すけど、口は出さない」ということで、すべて王貞治氏を始めとした首脳陣に任せているそうだ。
「金は出さないくせに、口だけは出す」という三木谷との違いが、常勝軍団となったソフトバンクと、田中将大が大リーグから帰ってきたのに、優勝どころか3位も危なくなってきている楽天との違いとなっているわけだ。
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