はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
映画やスポーツも大好きです!
(旧:はぶて日記)

アリだって、怠けるさ!

2003-11-17 | 日記
昨日のいくつかの新聞に載っていた記事から。

北海道大学大学院での研究によると、働き者の象徴と思われている「働きアリ」の約2割が、実はほとんど働いていないそうだ。

研究では、30匹ずつのアリを3つの人工の巣に移して観察をしたところ、「女王アリや卵などをなめてきれいにする」「巣の掃除をする」「エサ取りをする」アリは、全体の8割で、残り2割は「停止している」「自分の体をなめている」「何もせず移動している」だけだったらしい。

しかも、よく働くアリのうち何匹かを取り除くと、次によく働くアリは労働量が増えたが、働かないアリは何があっても働かないとのこと。

いやあ、なかなか面白い事実だ。
通常は、一つの巣にはもっとたくさんのアリがいるわけだけど、普段見ている限りは、皆それぞれ役割をもって働いているように見えるのに、実はそのうちの何割かはサボっているのかと思うと、実に愉快だ。

こういった研究結果が出ると、「人間の世界でも・・」などと、すぐに教訓めいた話に持っていこうとする輩がいるが、私はそんなことを言うつもりなど毛頭ない。
単に生物の世界って面白いと思うだけだ。

このアリの場合も、もし働かないアリだけを集めてみたら、いったいどうなるんだろうか、という新たな興味が湧く。

「仕方なく」働き始めるのか、それとも頑なにサボるのか。
女王アリの存在の有無によっても違うだろうし、環境によっても違ってくるのだろうか。

研究グループは「働かないアリも、何か巣の中で役立っているのではないか」とコメントしているようだが、さらに研究を続けてほしいものだ。

また、同じようなことは働きバチについても言えるのだろうか。
その他、集団で生活する動物たちにも、似たようなことがあるのだろうか。

ほとんどの生物が本能だけで動いていると思われるが、もしかしたら「本能的に働かなくなった」ということもありうるのかも知れない。

これも自然のバランスというやつだろうか。

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