老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

手術中 ハイク を考える

2016-09-08 14:58:01 | 俳句
二度目の冠動脈狭窄の手術で入院。
最初の時から二週間を経て、血管が元に戻ったところで同じように、残っている心臓の狭窄部にステントを入れるそうである。

   

前と同じような構えの一人部屋である。若干、狭いようであるが、誰に気兼ねもしない一人部屋が落ち着く。
前は窓が南側であったが、今回は窓が東にあって、朝日が射し込んで夜明けが早い。

窓からの景色が、これが想い出を誘う場所が見え、少し感慨深い。
殿 と散歩をしたコースが、あちら、こちらと見える。
散歩の時は何気なく、丘の上の病院をみていたが、反対に病院から、殿 との想い出の場所が遠く、近くに見える。

   

雨にけぶっている白山。
桜、紅葉、骨董屋をのぞいたりしながら、ぶらぶらとしたコースが、、、。


三度目の手術室に。
三十畳ほどの手術室 の一方の壁はストックブックが並んだ壁。
無機質な、テレビに出てくるような部屋とも少し違う。
観察する間も無く何人もの看護スタッフに世話をされて手術台に固定される。

最初は、俳句に挑戦をしていた。
季語の無い部屋。
医師の目が涼しい。爽やか。マスク。

     🍒    BGM医師の目涼し手術室

何だ、この句、アハハハ、アホホ  こじつけもはなはだしい。パス パス。
この部屋には季語は何にもない。

いろいろ逡巡している間に、あれ、今回は前回と違うようだと思いだした。
耳の後ろ、喉、歯茎が痛いのだ。
医師が、どうですか?  と聞いて下さる。
痛むんです、、
医師が思っていたより血管が細く固くなっています、大丈夫です。痛み止めと睡眠の薬をいれますよ。、、、と。
急に眠くなってくる。痛みは消える。意識はある。

まなうらに、色んな景色が パァパ パァパ と浮かんで消える。

    🍒    半身麻酔花野に遊びをりにけり

痛みがある前に作っていた句は消えてしまった。

    🍒    まな裏に星合の空施術中

この場合、まな裏はいるだろうか?省略、省略。星空が目の奧から消えないのだが。。。

    🍒    点滴に奪わる自由夜の長し

最後の手術に時間がかかった。これが最初だと、恐怖心が残って、次が気分的に大変だと思える。
前回より三十分ほど時間が費やされたけれど、俳句を考えていると、案外に時のたつのが早いような気がした。
   

    

   
コメント
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