老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

   底紅

2019-06-21 21:13:07 | 俳句

      

 

久しぶりに、俳句へ誘ってくださった師の事を想い出した。

散歩の途中で出会った槿の花。槿は秋の花だと理解をしていたが、今日の槿は「夏」だ「秋」だと関係が無い。自然のままに咲いた槿。その中の「底紅」の花。

紅と白のコントラストがすこぶる美しく目を引いた。

 

この花は亡くなった湘風先生が大好きだった。

底紅、、、、綺麗だろう、、、、

何度、この言葉を聞いたことだろう。

私が初めて先生にお逢いした時の、先生の年齢に、今はなっている。

一から俳句を教えて下さった。底抜けに優しかった。父のような方だった。

今、先生の句集を繙くと決して、上手とは言えない。しかしどんな名句と云われている著名な俳人の句より、心に沁みとおる。

       

    ☆     明日植うる藍の宵水たつぷりと     豊川湘風

 

まさに今は、藍を植える時期。何故か昨今は弱気、先が見えなくて不安がつのる。鬱の虫、、、とんでゆけ~!

 

 

       🎐     底紅の紅に一粒日照雨すぎ

 

 

 

 

 

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     網棚

2019-06-20 05:00:59 | 俳句

     

 

ライ麦も刈られた。 ざざ広い唯の畑になった。 風が見えないのは退屈で詩心も失せてしまう。

風は見るもの。聞くもの。触れるもの。    麦畑に佇むとそれらの全てを感じることがかなう気がする。

 背の高いライ麦は最後まで残った麦畑だった。普通の麦に比べて収獲は1ケ月は遅かった。刈られてしまい、少しだけつまらぬ散歩になった。

 

 

       ☆     網棚に帽子の箱や麦の秋     櫂

 

網棚の句はどなたが詠んでも、何かが置かれている句が多い。 上記の句もその域は越えていないと思った。中七の言葉は目新しくはない。麦秋の帽子の箱にはどんな型の帽子が、きたる暑い夏を迎えるの。そんなところだ。

 

       ☆     網棚にきのふの夏を忘れけり     櫂

 

この句になると背景、想像の想が広がってくる。そう詠みましたか、、と

海岸沿いの電車。サファー達で賑わった電車の中。走っても走っても草原の景色の北の大地。遠ざかる夏が思われる。

 

 

遠い遠い昔。日本海に沿って、おおよそ一日の、列車の一人旅をした。網棚に夏の帽子を忘れた。気が付いたのは旅から帰ってから。 忘れ物係に電話をすると、大阪の忘れ物係に保管をされていた。出張で大阪に行った夫が、それを貰ってきてくれた。

今、帽子一個でそんな事をするかな?私。

色あせた藍染めのサンバイザーを、想い出として捨てかねている。

 

 

 

 

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    胡瓜

2019-06-18 21:25:18 | 俳句

     

 

 病院へ。

待合時間にスマホで猫ちゃんの動画を観る。最近、気が付いた。

面白い。時間を忘れて観ている。

診察室に呼ばれる時は不安や心配が少し和らいでいる。

 

     ☆      朝採りの胡瓜の先や花の殻     櫂

 

みずみずしい採りたての胡瓜のいぼいぼ。触れば痛いときも、それが新鮮のバロメーター。

胡瓜の先に花殻を発見。幾度も経験をしたことがあっても、それを句に詠む、そこまで思いのいたらぬのが凡人の私。 みな経験済みの事だろう。

 

     🎐     胡瓜もぐざらざら痛き葉の面

 

葉がくれの曲った胡瓜を摘む。大きな葉の表面は少しざらざらとしている。

 

 

 

 

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   慎ちゃん さみしいよ~

2019-06-15 08:38:56 | 俳句

      

 

毛むくじゃらで汚れまみれの慎太郎。亡くなって5年、淋しさは消えない。

殿はブログ用の名前で、本当の名前は「慎太郎」だった。(中岡慎太郎から)決して、首相のお父上のシンタロではない。

 

 

    ☆      新緑に含みて釘の酸ゆきかな    櫂

 

世界は日本の総理に「忖度」はやらない。 年金問題の金融庁の職員も政府に忖度した答弁をするし、外交の安倍総理なぞと、総理を持ち上げる政府の忖度仕達。

トランプの家来(言葉は悪い)のように仲介を買ってでるなぞとは100年早い。

本来なら、トランプと意志の疎通ができないイランに、「我が国は心を痛めております。イランの油が滞ると、日本は困ります。ほどほどにお願いします」と言うべきところ。

何を偉そうに! トランプに忖度ばかりしている日本の総理に、世界の誰かがホルムズ海峡で船に危害を加えた。あれくらいで良かったのだ。もっと大事になっていたらどうする。

後味の悪い日本の総理外交。年金問題だって、もう少し国民よ! 目を覚まして、自分の足元を見直そう。

 

ああ酸っぱい。失敗。こんな場面に、ぴったりの解釈のできる句を想い出した。

 

 

     ⚓     亡き犬と猫の空耳梅雨寒し

 

 

 

 

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    2000万円、、、落ちていないか

2019-06-13 05:13:49 | 俳句

    

       (白菖蒲)

 

顔や品で政治をするのではないが、麻生さんの顔はますます品が無くなった。

こんな人、いや今の自民党も野党も選挙を前にして、上げ足取りに終始をしていてる。どっちもどっち品も、国民を指導してゆく気概も意識にもかけている。

老後の2000万円問題。

政治が主導をやらなくても、健全な家庭なら、いつも重く心にのしかかり、金の無い事を考えれば頭が痛くなるから、苦しい事は後回しにして、その日がよければ、どうにかなるさと悩む生活をしているのだ。

金融庁から云われなくとも、年金で生活の出来ない事にとっくに気はついている。現在でも赤字続きの生活苦だ。 2000万円が欲しいさ。

幸い我ら夫婦は身体の弱い病気持。100才まで生きようと考えたことは無い。あと3年も誰の手も借りず生活ができれば恩の字と、刹那刹那を楽しんでいる。

しかし、元気なご老人は皆、後20年何事もなく生きようと思うなら、普通だと悩んでいる筈だ。貯金は無いし、出来ないし、それでもって、年金で暮らせる?とは誰も思ってないよ。

今回は傷に塩を塗りこんだようだが、、、が当たり前の事を口に出来ない政治家、選挙があるから隠しておこう、、、先き送りしようとする子供騙し、老人騙しもよいところの政治だ。(与野党とも)

しかし 極楽トンボの多い国だ、日本は。

幸い身体が悪い夫婦だと思い、長生きが出来ぬ?と思ってはいるが、万が一不幸にして長生きが出来ればこれはこれで苦しい生活になる事は目に見えている。

タンス預金が何兆円も。他の投資をしろ! 素人が下手に手を出しても何か良い事あるなら金融庁さん「教えて!」 良い方法を!

 

 

      ☆     真白の花の中から昼寝覚     櫂

それが

      ☆     火だるまの馬落ちてくる昼寝覚     櫂

そして

      ☆     草色の昼寝より覚め人歩む     櫂

 

庶民は強い。なんだかんだと言いながら生きている。

私は病院に通いながら言葉遊びにうつつを抜かす。平和ボケしている庶民。2000万円を爪に火をともしてでも貯めなければ駄目(🙅)だよ。

「いつまでも昼寝をしている場合か。目を覚ませ庶民諸君」(寅さん)

 

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