先年来 米合衆国に留まらず我国内でも飛来が確認された複数の不審気球は、昨日の防衛省発表により 中国大陸発・偵察気球の疑いが濃厚となった。「やっぱりか」の想いの一方、この様な領空侵犯が罷り通っていた事実には 憤りも小さからぬものがある。今日の与党自民会合の席上でも、懸念が相次いだ様だ。まずはこれにつき、今日の TBS NEWS DIGのネット記事から。
「『わが国の防衛にとってきな穴』日本で確認の 中国の無人偵察気球、自民党の会議で不安の声」
日本の領空で確認された気球について、防衛省が「中国(大陸)の無人偵察気球と強く推定される」と、きのう夜 発表し、自民党側からは同国への強い反発と 政府の対処方針に懸念の声があがりました。
自民党 小野寺五典・安全保障調査会長
「わが国の防衛にとって、もしかして大きな穴があるのではないかと、そのような心配をもたらす事例だと思う」
防衛省はきのう、 ▼ 2019=令和元年 11月に鹿児島県薩摩川内(せんだい)市で、▼ 2020=同 2年 6月に仙台市などで確認された気球について、中国(大陸) の無人偵察気球と強く推定されると発表しました。
けさ、自民党で開かれた会議では 出席した議員から 領空侵犯について強く反発する声が出たほか、政府の対処方針をただす指摘が多く出ました。
防衛相側からの 気球を撃墜する想定をめぐり、自衛隊法 84条の武器使用の規定や法解釈を見直す可能性について言及があったということです。(前半引用ここまで)
今後同様の気球などが我国の領空侵犯をした場合、武器使用の条件緩和を図れる様にする方向で固まった様だ。明日以降の法整備に向けた議論の進展と、早めに結論に至れる様 祈念したい。
で、中国大陸の対日脅威はこれだけに留まらない。既に複数のメディアから伝えられている、中国大陸の人物による 沖縄県の無人島取得が、将来日米両安保関連の通信傍受や調査などに利用されかねないとの懸念が大きくある様だ。復習レベルだが、先日の共同通信ネット記事を引用して、みて参る事にする。
SNS「中国女性『沖縄の無人島を購入』SNS投稿に注目集まる」
中国人の 30代女性が 2/11までに交流サイト(SNS) で「日本の無人島を買った」と投稿し、中国で「領土が増えた」などと注目を集めた。投稿によると 沖縄本島北方の無人島、屋那覇島。中国メディアに対し、親族の会社名義で島の土地を購入したと説明しており、登記上の所有権移転と一致している。
登記によると 島の一部は 2021(令和 3)年 2月から 東京の中国ビジネスコンサルティング会社が所訳むき有。島がある伊是名村役場によると 島全体を占有したわけではなく、所有しているのは 5割程度。島は私有地と村有地が混在し、砂浜の大部分は村有。島は 一般客らの釣り場やキャンプ地となってきた。
「あれは私が買った島です」。女性は今年 1月末、「初上陸」の様子を写した動画を投稿した。海上タクシーで送迎した近くの別の島の住民によると、女性 2人で訪れて 海や島を撮影し、数時間滞在した。
投稿された動画には コンサル会社宛ての封書も映っていた。この登記上の所有者と同名の会社は公式サイトで「リゾート開発計画を進めております」としている。(後半引用ここまで)
後半引用の 中国大陸民間人による沖縄県離島の取得は、別情報から 2年以上前との指摘がある。昨秋施行の 重要土地規制法制は沖縄県は対象外との由だが、屋那覇島の近辺は 沖縄在日米軍の訓練区域にも近く、又 中国大陸の国民は、有事の際 同国・国家動員法の影響下に置かれ、保有する外国土地なども対象となり得るとの指摘もある。という事は「もしもの時」には、こうした中国大陸国民の民有地も 中共政府の管理下に置かれ、諜報や偵察などの軍事利用される可能性もゼロではないのではないかとの見方もできるとされるのだ。
保有が離党全体に及ぶ訳ではないにせよ、こうした動きは看過できないのではないか。我国政府も「直ちに懸念がある訳ではないが、今後の動向を注視していく」との見解が 松野内閣官房長官より示された。この注視を、決して一過性のものにしない様願いたい。
前述の 中国大陸発とされる偵察気球疑惑も我国にとり 決して芳しいものではないが、後半に触れた 同国民間人による我国土地取得問題も、芳しからぬレベルは同等だろう。彼の国のサイトには、我国の全国離島の売価が列挙されているとの話も聞く。
与党自民の外交安保会合でも指摘があった様だが、決して放置していて良い動きではない。重要土地規制法制をできる限り拡大適用して、我国の安保情報などが盗まれたり流出したりしない様、万全を期す必要があろう。今回画像は、この所よく参る 当地南郊の JR東海道線を大阪方面へ向かう下り貨物便の様子をもう一度。北日本を昨日発のこの便は 途中の JR東北本線内で 3Hに近い遅れがあったも、今日昼前の当地はほぼ定時で通過。「困難でも 必ず定時に戻す」との回復運転に賭ける強い気迫と執念には、シャッターを切る瞬間 頭が下がる想いがしたものです。