後期高齢者の認知機能を調べるテストがある。
「今日は何年の何月何日ですか」というのから始まって、「2時30分の時計の絵を書いて長針と短針で示してください」というのもある。
これなどは思わず「馬鹿ンすんなよ」と思ってしまうのだが、高齢者の入り口あたりにさしかかっている身としては、ハイハイとつぶやきながら鉛筆で丸い円から描き始めなければならない。
「昨日食べたものを全部書き出してください」という質問もある。
これは案外思い出すのが難しい。
今日の昼飯は丸亀製麺でうどん食った。
とろろ醤油、半熟たまご天、いなり
はて?、昨日はなに食ったっけ❔
馬鹿ンすんな、で始まったが、やっぱりオイラは馬鹿か。
2時30分の絵がちゃんと描けたか。
長針は6の数字のところを指すのが正解だが、問題は短針である。
短針が2のところを指したら間違い。
2時を30分過ぎているわけだから、短針は2と3の数字の真ん中のところを指していなければならない。
まだ認知症ではないようだ、と自分で自分を慰めているのであった。