食べ物の夏の風物詩といえば西瓜。
食べ物の冬の風物詩といえば焼き芋。
この二つはまさに風物詩
風物詩と言うにふさわしい風景が伴う。
西瓜なら真夏の午後2時、縁側、足ぶらぶら、セミの声、ガブリ、種プップッ。
焼き芋だと冬の夕暮れ、リヤカー、拡声マイクから流れる石焼~き芋焼き芋、新聞紙。
この二つはかぶりついて食べる。
西瓜の場合は半月形に切ったのを、両手で抱えるように持って食べる。
焼き芋はまるごと一本を新聞紙にくるんで手に持って食べていた。
そんなかぶり物であるはずの西瓜が、いつの間にか細かくカットされて売られるようになり、今や丸くてでっかい西瓜は敬遠されるようになってしまった。
最近のスーパーやコンビニは、何でも細かく切って売ろうの精神に満ち溢れている。
大根当然、白菜当たり前、ぬか漬けのキュウリや沢庵さえも切って売っている。
消費者のお手間はとらせません、こっちでやっておきます。
という親切心から、何でも小さくカットして売る時代が続くのか?
やがて焼き芋も小さくカットした、ひとくち焼き芋として売られる時がくるのでしょうか?
大家族から小家族、そして一人孤独な余生。
明日の我が身であります。