昨日のつづき。
女店員の命令でカウンター席に座った
一人客なので、女店員の指示は適材適所の配列に自信を満ちていた。
タッチパネルで鶏五目釜めしを頼んだ
しばらくして女店員が釜めしセットを運んできた。
当然だが、茶碗にままごと遊びで使うような小さなしゃもじがもれなくついてくる。
みそ汁に漬物もちゃんとあります。
ほんとうはこの釜を、丼物みたいに手に持って食べたらいいだろうなぁ。
でもかなりアチーよなぁ。
ずっしり重いフタが魅力的
運んできてそのセットをテーブルに置くと、女店員は「よく掻きまぜておめしあがりください」と言ったのである。
声には出さなかったが「エッ」となった。
エッ、それは何か、命令か、教育的指導か、言いつけか。
最後はお茶漬け風にして食べるよう、だし茶がついている
いずれにしても別に悪いことをするわけではないのだから、最初の方針どおり釜からじか食いをしよう。
フタを取ってのぞき見る
と、釜めしにじかに箸を突っ込もうとしたとき、いったん去って行った女店員がこっちにやってくるのが見えた。
客がちゃんと言いつけを守っているかどうか見に来たのだろうか。
最初の方針通りじか食いをすると、それはその女店員に反抗したことになる。
自分に反抗する客を女店員は心よく思うだろうか。
すなわちその女店員に嫌われることになる。
踏ん切りがつかないまま、とりあえず箸の先で釜めしの表面を軽く撫で、掻きまぜたような、掻きまぜていないような仕草をした。
それから周りを見回し、女店員が遠くにいるのを確かめてから、大急ぎで具をつまみ、その下のご飯を口に入れるのであった。
いやはやしかし釜めしというのは、ビールのおつまみにピッタリであることを発見した。
ビールを飲みながら、具の一つ一つをおつまみとして食べていき、その合間合間にその下の味つけご飯を味わい、色とりどりの景色も楽しめるのである。
ひとり飯にもとてもいい感じ。
ごちそうさまでした。