Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

箱根駅伝 順大8区の選手は脱水?

2006-01-04 | 想い・雑感
 毎年お正月に多くのドラマを生み出す、学生箱根駅伝ですが、今年、個人的には順天堂大学の8区を任された選手が気になりました。
 15Km過ぎからふらふらの状態となり、最後は歩いてたすきをリレー。脱水とのことで救急車に運ばれていきました。
 でも、あの寒空で、あそこまでひどい脱水症状を起こすのでしょうか?給水ボトルも受け取っていたはずなのに…。低ナトリウム血症の可能性も否定できないようなきがします。運動中の給水が重要であることはよく喧伝されていますが、低ナトリウム血症も要注意です!
 ちなみに2002年ボストン・マラソンに出場した488選手を対象に実施された研究によると、13%の選手が危険な状態の「低ナトリウム血症」に陥ったそうです。なんとその内の一人は「低ナトリウム血症」のため死亡したとのこと。マラソン中の水分の過剰摂取は逆に危険であることを、多くの人に知ってもらいたいと思います。なお、いわゆるスポーツ飲料でも、低ナトリウム血症は防げないそうです。

残された時間 少ないんでしょう?

2006-01-04 | 想い・雑感
 20年ほど前なら、残り数ヶ月と思われた進行胃癌でも、抗癌剤などをうまく使うことによって1年から2年を生き抜くことも珍しいことではなくなってきました。でもやはり、薬で完治することは極めてまれであり、次第に有効な手段がなくなってきます。薬を変えていくわけですから、ご本人には癌であることはお伝えした上で治療をしなければ、説明をすることは不可能です。
 薬が有効で、体調も良くなっている時期から、体調が悪くなってくる時期を迎えると、不安や焦りを表現するようになります。
 「残された時間は、もう少ないんでしょう?」と聞かれ、私の出来ることは、「そういう風に感じるんですね?」などと否定もせず肯定もせず、寄り添うような表現しかできません。でも、その場から逃げ出さないようにはしようといつも考えています。

手術が必要と言われたら

2006-01-04 | 医療・病気・いのち
 手術は、体を傷つけるという側面を持っていますので、治療手段としては最善とは言えず、どうしても必要なときにのみ行うべきものとおもいます。たとえば胃癌の治療を行う場合に、内視鏡下治療や薬物治療などよりも、手術を行ったほうが患者さんの利益が大きいというときにはじめて、手術という治療手段を考慮するわけです。
 手術には必ず危険が伴います。どんなに小さな手術でも絶対に大丈夫などということはできないという側面があるのです。ですから皆さんがあるいは知人の方が手術が必要と言われたときには、その必要性と危険性をよくよく聞いたうえで理解しておく必要があります。
 多くの病気で治療方法の選択肢はいくつかある場合が多いわけですから、その選択肢にどのようなものがあるかを確認してから、治療方法を決定するのが良いと思います。治療法として手術を選ぶべきかどうか、医師や家族とよく話し合って決めましょう。

[As the therapeutic procedure, because the operation has the aspect of damaging the body, it cannot be said it is the best. I think the operation should be done only when it is necessary by all means. ]

まずはやってみる性格なのか?

2006-01-04 | 想い・雑感
 「超実践!ブログ革命」なる本を今日購入し、10ページほど読んだところで、やってみようと思い立ち、とりあえず開始しました。

 私は消化器外科を専門とする者です。早いものでもう22年やっています。
 現在、消化器外科を行う場合、ほとんどは癌の患者さんに接することになります。当然治療の一手段として、手術という技術を駆使することも多いわけですが、
薬物治療、放射線治療、栄養面での支援、合併症の管理、緩和ケアなどなど多方面に業務は及びます。簡単に言えば、体全体を診る力が必要と言うことになります。
その技量を磨くために日々努力しているわけですが、せっかく身につけた知識や経験を一般の方にお伝えする術がなかなか見つかりませんでした。
 勤務している病院でのホームページ内にはページを立ち上げているのですが、自宅からアップできないのでついつい放置状態となっています。
 このブログという媒体でどのようなことが出来るか全く分かりませんが、「健康」を主たるキーワードとしてしばらくは続けてみようと思います。