術後5年生存率というのは、単純に言えば、手術を受けたうちの何%の人が、5年後に生きているかと言うことです。なんともいやな言葉ではありますが、これによって以下の3つの概略が把握できます。
1:病気の悪性度
一般的癌の場合、もっとも悪性度が高いと思われるのは膵臓癌で、5年生存率は10~15%くらい。次が肺ガンの約35%、食道癌の約40%となります。頻度の高い胃癌や大腸癌はだいたい70%くらいと言われています。
2:病気の進行度と予後との関係
胃癌の場合、日本では進行度をIA, IB, II, IIIA, IIIB, IVの6段階に分けています。その進行度ごとの5年生存率は統計によって少し異なりますが、IA 90-95%, IB 85-90%, II 70%, IIIA 50%, IIIB 30%, IV 15%くらいです。進行したものほど完治しにくいことがはっきり分かり、早期発見の重要性が叫ばれる根拠となります。
3:治療手段による成績
この10年くらいでもっとも治療方法の基準が変わったのが乳ガンに対する治療と思われます。10年以上前では、乳ガンと分かれば、癌のある乳房だけでなく、その下の筋肉まで根こそぎ取ってしまうのが標準術式でした。しかし実際に5年生存率や10年生存率で比べてみると、癌の大きさによっては乳腺の一部を切除して乳房を温存する治療方法でも生存率に差がない、つまり治療成績に差がないことがわかり、標準術式が大きく変わってしまったのです。
以上のように、生存率というのは現実を突きつけられるようで避けたい話しかもしれませんが、とても大切な指標なのです。
1:病気の悪性度
一般的癌の場合、もっとも悪性度が高いと思われるのは膵臓癌で、5年生存率は10~15%くらい。次が肺ガンの約35%、食道癌の約40%となります。頻度の高い胃癌や大腸癌はだいたい70%くらいと言われています。
2:病気の進行度と予後との関係
胃癌の場合、日本では進行度をIA, IB, II, IIIA, IIIB, IVの6段階に分けています。その進行度ごとの5年生存率は統計によって少し異なりますが、IA 90-95%, IB 85-90%, II 70%, IIIA 50%, IIIB 30%, IV 15%くらいです。進行したものほど完治しにくいことがはっきり分かり、早期発見の重要性が叫ばれる根拠となります。
3:治療手段による成績
この10年くらいでもっとも治療方法の基準が変わったのが乳ガンに対する治療と思われます。10年以上前では、乳ガンと分かれば、癌のある乳房だけでなく、その下の筋肉まで根こそぎ取ってしまうのが標準術式でした。しかし実際に5年生存率や10年生存率で比べてみると、癌の大きさによっては乳腺の一部を切除して乳房を温存する治療方法でも生存率に差がない、つまり治療成績に差がないことがわかり、標準術式が大きく変わってしまったのです。
以上のように、生存率というのは現実を突きつけられるようで避けたい話しかもしれませんが、とても大切な指標なのです。